"2004"のタグを含む記事
▶ Prarambh(2004)#278
「モンスーン・ウェディング」の哀れなウェディング・プランナー、「ハリ・オーム」&「タンドリーラブ〜コックの恋」など日本上映作も多いヴィジャイ・ラーズ主演作!
▶ Meenaxi(2004)#262
インド美術の巨匠M・F・フセインが麗しきタッブーを迎えたアート系小品。映像の魔術師サントーシュ・シヴァンによるハイデラーバード、ジャイサルメール、プラハを切り取った世界観が美しい。
▶ Ek Hasina Thi(2004)#229
謎めいた男に恋をしたことから人生が転落した女の復讐劇。「キル・マイ・ボーイフレンド」の邦題でTV放映された、ラーム・ゴーパル・ヴァルマー製作、ウルミラー N サイーフによるサイコ・スリラーの秀作。
▶ Paap(2004)#179
デリーの敏腕刑事ジョンは、殺人事件を目撃したウディターと転生仏の少年を守ってティベットに接する山岳地へと身を潜めるが、やがて恋に落ち…。「刑事ジョン・ブック/目撃者」のイタダキ・バージョン。
▶ Paisa Vasool(2004)#176
パン屋を夢見るマニーシャーは、フィルム・ダンサーのスシュミターと出会い意氣投合。混線電話を盗み聴きしているうちに宝石強盗が奪った大金の横取りすることを企むが・・・。マニーシャー初のセルフ・プロデュース作品!
▶ Lakshya(2004)#154
1999年にカシミールで起きたカールギル紛争を題材にファルハーン・アクタルが前半を「愛と青春の日々」風、後半を戦争アクションとして映画化したリティク&プリティー共演作!
▶ 国境にかけるスクリーンvol.8 – Kaafila(2007)
ボリウッドにおいて、パーキスターンに友好的な作品が増えたが、数年前までは何かと敵役に据えた設定が目立ったものだ。印パ分離独立を扱い、インド映画最大のヒットとなった「Gadar(暴動)」(2001)などもそのひとつ。アムリトツァルの大虐殺から幕開け、新天地へ逃げ延びようとする家族からはぐれたヒロインを暴徒から守るため、スィクの主人公が行きがかり上、「妻」にする。が、何年も経って父がラーホールにいることが解り、訪ねるもインド帰国を阻まれる。業を煮やした主人公が越境し、理不尽な父親とパーキスターン軍を相手に戦うという物語。
昨日の敵は今日の友。印パ友好、それだけでは終わらない?
Kaafila(隊商)/2007
この主人公を演じたサニー・デーオール(往年のスター、ダルメンドラの長男)はこの時期、カシュミールを舞台に国境警備隊のヒーローを演じるなど、「インド愛国」を全面に打ち出した主演作でヒットを勝ち取った。
「Gadar」の監督と再び組んだ「The Hero」(2003)では、インド陸軍情報部のスーパーエージェント役で、敵役として<悪名高い>ISI(パーキスターン軍情報部)を翻弄する。
サニーの(演じる)愛国愛郷ぶりは、時にエスカレートし過ぎ、パンジャービーの素朴かつ滑稽な田舎警官がクリスチャンの国際テロリスト相手に米国で大暴れする「Jo Bole So Nihaal(讚え、祝福されよ)」(2005)など、スィク側からも抗議を受けたばかりか、デヘリーの劇場で爆破テロさえ起きたほど。
一転、彼の主演作で驚かされるのが「Kaafila(隊商)」(2007)だ。ヨーロッパに夢を託した出稼ぎ労働者たちが搾取に反発、追手を振り切って陸路でインドへと戻る、というストーリー。サニーは後半、いわば「逃がし屋」として登場する。アフガンを越え、パーキスターンへさしかかった時、一向は国境警備隊に捕まってしまう。が、ここでなんとサニーがパーキスターンの潜入警官だったことが明かされるのだ!
初の印パ同時公開という触れ込みの映画に、それまでインド愛国で売ったサニーを看板に据えるとは。ボリウッドの商魂たくましさには感服してしまうが、これもパーキスターン国内でのボリウッド浸透があってこそであろう。
もっとも開いた口が塞がらないのは、親パになった途端、最後の最後で裏切り者がバングラデーシュ人に設定されている点だろう(しかも「俺もパーキスターン人だ」と命乞いする)。この商売っ氣たっぷりのマイナー映画は、やはりインド人の観客からも支持されずに終わったのが救いであろう。
(ナマステ・ボリウッド発行人/すぎたカズト)
初出「パーキスターン No.220 2008/11」(財) 日本・パキスタン協会
タグ: 2004, K, サニー・デーオール
▶ Main Hoon Na(2004)#093
陸軍少佐のシャー・ルクは国家プロジェクトを守るため、ダージリンのキャンパスに潜入! インド神話「ラーマヤナ」をモチーフにしたシャー・ルク製作・主演、ファラー・カーンの初監督作品。年間トップ2ヒット!