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今をときめくニューカマー!
1999 年秋、シャー・ルーク・カーンやサルマーン・カーンを押しのけ、ネパールのポスター屋を見知らぬ
俳優のポストカードが棚を占領していた。細くとがった顎にブルーの瞳、逆三角形の胸板とスリムで長脚を持つインド人らしからぬ シャープであっさりした外観。
そう、MTVでガンガン流れていた「ek pal ka jeena 」のリティックだった。クラブ系ダンスシーンのあまりのクールさに、てっきり新進ミュージシャンのビデオクリップと思い込んでいたのだ。
リティック・ローシャンはデビュー作「Kaho
Naa...Pyaar Hai(言って・・・愛してるって)」でいきなり大ブレイク。ボリウッドの神話を書き換えるメガヒットとなった。それもそのはず、父親である監督がシャー・ルークの「カランとアルジュン」Karan
Arjun (1995 )と「コイラ 愛と復讐の炎」Koyla(1997
)を大ヒットさせたラーケーシュ・ローシャン。父親自身が碧い目を持つエキゾチックな二枚目スター出身のフィルムヒットメーカーだったというわけだ。
デビュー作「KNPH」は、インド版「若大将」ともいうべき海洋ラヴロマンス。同じく新人のヒロイン、アミーシャ・パテールも初々しく、「kaho
naa pyaar」はじめポップでメロウなフィルミーソングといい、これは大ヒットするわけだ。前出のポスター屋のおばちゃん曰く「オール・ネパリ・クレージー・トゥ・ヒム!」
1990年代に入って社会主義型経済から自由主義経済へ移行したインドは急激に発展。ライフスタイルも西洋的物質消費生活へと移行した。そんな新しい時代が生んだスーパースターがリティックというわけだ。
しかもデビュー3ヶ月にして、前年度の映画賞受賞式(もちろん「K.N.P.H.」は審査枠外)のイベントにトリとして出演! 往年の大女優レカーですら、リティックを褒めまくり! コメディスター、ゴーヴィンダの娘ナールマーダもぞっこんで、わざわざ撮影を切り上げさせてバースディーパーティーへ呼び出したとか。出演依頼も殺到し、デビュー当時で3年分のスケジュールが埋まっているほど! 2000年5月からアイシュワリアー・ラーイに代わって某メジャー炭酸飲料のCMに出演(ライバル飲料はシャー・ルーク・カーンで対抗!)。KANJI-Tシャツ「原」を着たダンスシーンがオンエアされた(2001年はアイシュとの共演ヴァージョン!! CFの監督も、もちろんラーケーシュ)。
スタイルよし、顔よし、コネあり、と何不自由なくスターダムにのし上がったかのように思えてしまうリティックの容貌だが、実は右手の親指が2本ある異形者。そのため映画や雑誌の写真では巧みに右手を目立たさないようにしている。父親の撮影現場で下積みを積んで満を持してのスクリーンデビューと、その心中を察すると大いに応援したくなってしまうニューヒーローだ。
リティックの発言からネパール、インドで大暴動! (01.04.01
追記)
2000年12月26日、ネパールで共産系の学生たちが「リティックがTVインタビューでネパールとネパール人が嫌いだ! と言った」と大暴動をお越し、死傷者5名を出す騒ぎに。事態はインドへ飛び火して、ネパール出身のマニーシャ・コイララがボイコットを受け、2国間の政治的な対立どころか、パキスタン情報局が絡んだ国際的陰謀説にまで発展。どうやら「Fiza(フィザ)」と「Mission:Kashmir」アルターフで続けてテロリストを演じ、プライヴェートでも結婚式を終え、話題の中心にあったリティックがスケープゴートに選ばれた、という見方で一応落ち着いた。しかし、裏を返せば、リティックがネパールでもそれだけ人々の心を掴んでいた、ということであろう。
「Kaho Naa...Pyaar Hai」が映画賞独占!!
2000年度の映画賞が続々発表された中で、予想通
り「KNPH」の独走。作品賞、監督賞、音楽賞、編集賞、振付賞、男性プレイバックシンガー賞などを獲得。もちろん、主演男優賞、最も約束された新人賞を受賞。また2000年に公開された作品3本すべてが何かしらの映画賞を受賞していることからも、リティックのスーパーブレイクぶりが判ろうというもの。一方、ボリウッド映画雑誌の見解としては、ネパール・インドで起こった暴動はソフトターゲット、つまり「とばっちり」ということで片付けられたようだ。
南アでもリティク旋風! (01.05.16
追記)
とにかく話題が尽きないリティック。彼の影響力は南アジアのみならず、インド系住民がいるところならどこでも一騒動起きている?? 2000年11月には南アフリカで、インド系住民を抱き込もうとしたANC(アフリカ民族会議/マンデラ・ネルソンが所属。現南ア大統領ターボ・ムベキが議長)の選挙キャンペーン・ポスターにリティックの写真が無断借用された。リティック側の抗議に対して、逆にANCはリティックの映画を上映禁止にすると反応したという。「KNPH」の海外配給権を巡って、ボリウッド・マフィアがラーケーシュ・ローシャンを銃撃したのも頷ける。このようなトラブルの連続に、リティックは2名の武装したボディガードを雇っているとか。
監督進出も近い?!
マフィアの圧力にも屈せず、幼い頃から映画スターを夢見て、そして常に努力を惜しまなかったリティック。彼は単なる「棚ボタ2世俳優」とは違い、少年時代から父ラーケーシュの撮影現場に参加、チャイ・ボーイからアシスタントまでこなした。「カランとアルジュン」Karan
Arjun(1994)の撮影にも参加していたというから、その時にサルマーン・カーンから筋肉を付けるように助言されたと思われる。
いずれ監督業にも進出するべく、ラーケーシュの新作「Karobaar」(2000)ではスターダムにありながら、アシスタント・ディレクターを担当(出演せず! 実質はセカンド・ユニット・ディレクターと思われる)。
シャー・ルクを追い越し、ハリウッド進出!
2001年春、某メジャー炭酸飲料のCFにアイシュワリヤー・ラーイと共演してるリティック。目下の目標は「シャー・ルーク・カーンを追い越すこと」(すでに追いついているからね!)。10本以上の出演予定作を抱え、最新のオファーはハリウッド資本の「Adtiya」。これはシェイクスピアの「ハムレット」を1850年代のインドに置き換えた時代物で、監督は「ザ・セル」のターセム・シン。リティックは米国在住のインド人からも絶大な人気があり、東南アジアはじめニューヨーク、ロンドン、オーストラリアと広大なマーケットを持つインド映画だけに、益々リティック旋風が地球に吹き荒れること間違いなし!
またリティックのファンは、映画館へ行ける人だけではない。そんなファンのため、彼は末期症状の子供が入院する病院も訪問。目の前に、燦然と輝くオーラを発するリティックが現れれば、どんな病苦にある子供たちも希望と勇気を持つことだろう。
「Kaho Naa..」旋風はギネス級!!! 続く「Yaadein」もメガヒット?!(01.08.05
追記)
SCREEN VIDEOCON AWARD、FILMFARE AWARDはじめ多くの映画賞を受賞したリティックだが、インド経済を陰で支えるNRI(在外インド人)たちが選考するIIFA(国際インド映画アカデミー賞)でもベスト・アクターを受賞! 7月の段階で「KNPH」が受賞した映画賞は、なんとギネスブック級の92賞!!!
最新作は、スバーシュ・ガイー監督作「Yaadein(思い出)」。共演は、同じく2000年に話題のデビューとなったカリシュマ・カプールの妹、カリーナ・カプール。ダブル・メガヒット中だった「Lagaan」ラガーン、「Gadar(暴動)」の牙城を切り崩し、リリース初日はムンバイー全上映館100%の入り!! もっともリティックとカリーナは、プロモーションに引っ張り回されて少々お疲れのようであったが・・・。
またリティックの最新企画はE.T.がからんだストーリーらしく、2002年公開の予定。
受賞歴
2000年度 - FILM FARE AWARDS 「Kaho
Naa...Pyaar Hai(言って・・・愛してるって)」主演男優賞、新人賞
SCREEN VIDEOCON AWARD「KNPH」主演男優賞、新人賞
ボリウッド・ファッション・アワードで男性セレブリティ・スタイル賞受賞。
2001年度 - ナショナル・シチズン(国家市民)賞
フィルモグラフィ☆=デビュー作、=:役名、★=特別出演、★★=二役
1980年
1:「Aap Ke Deewana」(子役)リシ・カプール、アショーク・クマール
2:「Aasha」(子役)ジーテンドル、リーナ・ローイ
1986年
3:「Bhagwan Dada」(子役)シュリーデヴィー、ラジニーカーント
2000年
4:「Kaho Naa...Pyaar Hai(言って・・・愛してるって)」☆★★
=ロイト、ラージ/アミーシャ・パテール
5:「Fiza (フィザ)」=アマン・イクラームラーフ/カリシュマ・カプール
6:「Mission : Kashmir」アルターフ=アルターフ/サンジャイ・ダット、プリティー・ズィンター、ジャッキー・シュロフ、ソーナーリー・クルカルニー
2001年
7:「Yaadein(思い出)」=ロイト・マルホートラ/カリーナ・カプール、ジャッキー・シュロフ
8:「時に喜び、時に悲しみ」Kabhi
Khushi Kabhie Gham...=ローハン・ライチャンド/アミターブ・バッチャン、シャー・ルーク・カーン、カージョール、カリーナ・カプール、ジャーヤー・バッチャン、ラーニー・ムカルジー★
2002年
9:「Aap
Mujhe Achche Lagne Lage」=ロイト/アミーシャ・パテール
10:「Mujhe Dosti Karoge(友達になろうよ!)」ラーニー・ムカルジー、カリーナ・カプール
11:「Na Tum Jaano Na Hum」=ラホール・シャルマ/イーシャ・デーオル、サイーフ・アリー・カーン
2003年
12:「Koi...Mil Gaya(誰か・・・みつけた)」=ロヒト・メーフラー/プリティー・ズィンター、レカー
13:「Main Prem Ki
Diwani Hoon」=プレーム/カリーナ・カプール、アビシェーク・バッチャン
2004年
14:「Lakshya(防衛)」=カラン・シェルギル/プリティー・ズィンター、アミターブ・バッチャン
2006年
15:「Krrish(クリシュ)」★★=クリシュナ・メーフラー、ロヒト・メーフラー/プリヤンカー・チョープラ、レカー
製作中、アナウンス済み(▼=頓挫?)
「Aap Se Pyar Ho Gaya」▼アイシュワリヤー・ラーイ
「Aditya」(ハリウッド資本)▼
「Dil Ne Kaha」▼アイシュワリヤー・ラーイ
「Dhoom 2」アビシェーク・バッチャン、ウダイ・チョープラ、アイシュワリヤー・ラーイ、リミー・セーン
「Jodha-Akbar」アイシュワリヤー・ラーイ
「Karodpati」▼
「Maryada Purushottam」▼=ラーム/アミターブ・バッチャン、ジャッキー・シュロフ
「Venus」▼ゴーヴィンダ
アシスタント・ディレクター
「Karobaar」(2000年撮影)アニル・カプール、ジュヒー・チャーウラー
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