Farz(2001)#003
監督:ラージ・カンワル/ 音楽:ウッタム・スィン/詞:サミール
出演:ジャッキー・シュロフ、サニー・デーオール、プリティー・ズィンター、オーム・プーリー、ファリーダー・ジャワール、ジョニー・リーヴァル、ムケーシュ・ティワリ
公開日:2001年1月12日(日本未公開)
STORY
ムンバイー警察は、ハイテク爆弾テロリスト、ガーワー・フィルダーシー(ジャッキー)に手を焼いていた。ある日、カレッジがテロリストに占領される。が、暴走刑事カラン・スィン(サニー)の突撃で救出されたACPアルジュン・スィン(オーム)の娘カージョール(プリティー)はカランに首ったけとなる。しかもガーワーの相棒、シカンダルに狙われ・・・。
Revie-U
定年間際のオジサン刑事と命知らずの暴走刑事がコンビを組む?! しかも老刑事には娘がいて・・・?? そう、「リーサル・ウェポン」(1987=米)のイタタギ。カレッジ占拠事件で単身突入したカランが犯人と屋上から飛び降りるスタントも用意されている(3階から校庭へダイレクトに飛び降りてもノープロブレム)!
しかし、まあ、ズングリむっくっりしたサニー・デーオールがなぜ人気あるのか、まったく不明??? ダンスは様にならないし、顔もムサイし。その上、カランに一目惚れしたカージョール(なんて役名! プリティー・ズィンターが小道具で下げてるKAJOLロゴ入りネックレスは本物カジョールを意味する市販品!!)がやたらとカランに行き合い、恋狂いするのが腹立たしいほど(単なる嫉妬か?)。揚げ句の果てにはシカンダルを追跡するカランの車にカジョールも乗り込み、ガーワーによって爆破! 彼女を抱えてフッ飛んだカランは断崖で頭を打ってほぼ死亡になるものの、運び込まれた教会の祭壇で捧げたカジョールの祈りが天に届き、目覚めたカランが「カジョール! アイ・ラヴ・ユー!」といきなり叫ぶ。これには父親役のオーム・プーリーならずともシブイはず(いつの間にか、ふたりはハネムーンから帰宅)!!!
なんとか観てられるのは、場面ごとに七変化で登場するジョニー・リーヴァルのお陰。それに引き換え、テロリスト役のジャッキー・シュロフはひたすらクール。が、ここんとこヒット作に恵まれず悪役続きと低迷、インタビューでも「最悪の年」と嘆いていたっけ。
特筆すべきは、エスカレートするキャノン・パイロ・エフェクト! マニアにはたまらない爆炎シーンの連続だ。思うにカースタントマンのテク向上には時間がかかるが、爆破は単に火薬とガソリンの量を増やせばいいだけだからね。オープニング・タイトルバックで艶めかしいダンサーたちにカットインする本編アクションシーンを観る限り、群衆に突っ込む暴走スタントカー、一大警官隊との死闘シーンなどアクションテンコ盛り。しかしながら、右往左往するストーリー展開、テンポの悪いドラマ演出&シャープなアクションシーンのアンバランス、と、これは年間160本以上製作されるヒンディー・マサーラー・ムーヴィーの典型的平均点。あとは好みですな。
(なお、北インドではまずまずのヒットとなっている。01.11.10追記)