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Slumdog Millionaire(2008)#200

2011.02.14
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!
Slumdog Millionaire

日本盤DVD発売元:メディアファクトリー/3990円(税込)

「スラムドッグ$ミリオネア」★★★★☆
(初出:ナマステ・ボリウッド18号/2009年4月掲載 改稿)

製作:クリスチャン・コルソン/監督:ダニー・ボイル/共同監督:ラヴリーン・タンダン/原作:ヴィカース・スワループ「ぼくと1ルピーの神様(原題:Q&A)」/脚本:サイモン・ボーフォイ/撮影:アンソニー・ドット・マントル/作詞:グルザール「jai ho」/音楽:A・R・ラフマーン/振付:ロンギネス・フェルナンデス/プロダクション・デザイン:マーク・ディグビー/衣装デザイン:スティラット・アン・ラーラーブ/編集:クリス・ディケンズ

出演:アニル・カプール、イルファン・カーン、デーヴ・パテール、フリーダー・ピント、ソォーラブ・シュクラー、マヘーシュ・マンジュレーカル、ラージ・ズトシー、マドゥール・ミッタル、タネイ・チャッダ、アーシュトーシュ・ロボ・ガジワーラー、アザールッディン・モハムド・イスマイル、アユーシュ・マヘーシュ・ケーデーカル、ルビナー・アリー、タンヴィー・ガネーシュ・ローンカル

全米公開:2008年11月12日
英国公開:2009年1月9日
日本公開:2009年4月18日

米ゴールデングローブ賞:配役賞他
米アカデミー賞:作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞・編集賞・オリジナル音楽賞(A・R・ラフマーン)・オリジナル主題歌賞(グルザール&A・R・ラフマーン)・音響賞
米グラミー賞:主題歌賞(グルザール&A・R・ラフマーン)

Sulumdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

$tory
賞金2000万ルピー(撮影時のレートで5860万円。物価換算で2億9300万円〜5億8600万円)が懸かったクイズ番組に出演した青年ジャマール(デーヴ・パテール)は、皮肉屋の司会者プレーム(アニル・カプール)からイカサマの烙印を押され警察に逮捕された。スラム育ちの彼がすべての問題の<答え>を知っていた理由を鬼警部(イルファーン・カーン)が追求し、クイズの解答に合わせて、生き別れた兄サリーム(マドゥール・ミッタル)と幼なじみラティカー(フリーダー・ピント)への想いが語られてゆく…。

ボリウッドは、ボイルに発見されたか?
アカデミー賞8冠を獲得、それもアメリカ映画以外では21年ぶり、欧米スターが一切登場しない作品では初の快挙と言われる「S$M」。ここに来て、日本でも「ボリウッド」の知名度が急上昇。
監督のダニー・ボイルは「トレインスポッティング」、脚本は「フルモンティ」のサイモン・ビューフォイ。世界的に注目され、ハリウッド進出してディカプリオ主演作も撮った英国人監督が「アメリカ映画は失速している。次回もエナジーに満ちたインドで撮影する」と公言。マンネリ化の為、世界中のヒット作をリメイクしまくっているハリウッドでなく、「S$M」が英国のプロダクションで制作された幸運は大きい。
リチャード・アッテンボロー監督作「ガンジー」(1982=英印)を持ち出すべくもなく、旧宗主国ということもあって英国は南アジア文化への理解が深い。またインド系住民だけでも100万人が在住し、ボリウッドを嗜好する在外人口は200万人以上と推測。英国チャートはほぼハリウッドに独占され自国映画が衰退する中でボリウッド作品がトップ10内にしばしば食い込む勢いを見せるほどだ。
本作に出資しているチャンネル4は、かつてボリウッドのミュージカル・シーンを集めた番組を放映して人氣を博していたし、後に「エリザベス」で大抜擢されるインド人監督シェーカル・カプールを起用し、盗賊から投降し国会議員にまでなったプーラン・デヴィの伝記映画「女盗賊プーラン」Bandit Queen (1994=英)をヒンディー語の方言で制作した土壌を持つ。

Sulumdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

更には、2001年から北米でもボリウッド/インドを題材にした作品が多く作られ、英国人としてボリウッドを肌に感じていたボイルが「S$M」を監督する基盤は整っていたと言えよう。
世界的な大不況により冷え込む欧米資本とクロスフェードするかのようにハリウッドの視線はますますボリウッドへ向かい、ボリウッドの世界流出は一段と加速する模様。地球上で6人に1人がインド人。12億の民を魅了する映画愛が世界を変える。ジャイ・ホー!

米アカデミー賞2冠に輝いたラフマーン・マジック!
今や全インドを超え、ロンドン・ミュージカル「Bombay Dreams」、聖林「エリザベス:ゴールデン・エイジ」、中国映画「ヘブン・アンド・アース」などのスコアを手がけ、国際ブランドとなったA・R・ラフマーン。アカデミー賞に輝いた「S$M」の主題歌jai ho (勝利あれ)」は全米でも旋風を巻き起こし、ガールズ・ユニットThe Pussycat Dollsによってカバーされ、日本盤シングルも発売(予定だったが未発売?)。映画のエンディング・イメージを追随し、ボリウッド・ダンスを取り入れたプロモではラフマーン自身も出演。黒髪でエキゾチックなリード・シンガーのニコールが見せるインド・ファッションもソー・キュート! ダンサブルなビートにメロウでキャッチーなメロディーを乗せるボリソンと欧米シンガーのコラボが実に新鮮。オリジナルよりクセになりそう?!

ボリソン「aaj ki raat」に隠されたボリウッドのヒ・ミ・ツ?!
サントラCDにも収録され、本編中でも隠れた意味合いを持つナンバルがaaj ki raat (今夜)」。音楽監督トリオ、シャンカル-エヘサーン-ローイDON(2006)のために書き下ろしたナンバル。aaj ki raat, honaa hai kya, fanaa hai kya(今夜、何が起きるの? 何が消えるの?)」という歌詞を憶えておくと、ぐっと感動的。主人公兄弟の明暗が託された意味深い引用でもある。この「DON」は、本作で主人公ジャマールが熱愛するスーパースター、アミターブ・バッチャン主演の年間トップ3ヒット作Don(1978)をシャー・ルク・カーンでスタイリッシュにリメイクされたもの。ふたりは共に本作に登場するクイズ番組のインド版「Kaun Banega Crorepati (誰がなるのか億万長者)」の司会者を務めている上、シャー・ルクは米ゴールデン・グローブ賞授賞式に本作のプレゼンターとしても登場。Filmfare Awardsでは子役全員をステージに招き上げ、微笑ましい見せ場に。

Sulumdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

不遜な司会者/アニル・カプール
1959年12月24日生まれ、ムンバイー出身。兄弟共に映画人、兄嫁が80年代のトップ女優シュリーデヴィー。80年代に汚れたヒーロー役で一躍スターに、野性味あふれる色香はブラッド・ピットを軽く凌駕。National Film Awards受賞者。東京国際映画祭上映作の秀作Gandhi My Father」ガンジー、わが父 (2007)を製作。愛娘ソーナムもデビュー済み。代表作「Mr.India」Mr.インディア(1987)/Beta (息子)」(1992)/Pukar(叫び)」(2000)。今回は主人公を陥れる敵役だが、心根あるボリウッド映画人に相応しく出演料を出生登録プロジェクト(プラン・インド)に全額寄付。ダニー・ボイル次回作や「24」シーズン8のオファーが来ている。

Sulumdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

真実を探る警部/イルファン・カーン
1962年11月30日生まれ、ジャイプール出身。国立演劇学校を経て、TV界入り。サラーム・ボンベイ!」Salaam Bombay!(1988)の手紙代書屋役で鮮烈な印象を残す。2000年に入りメジャー作品に急浮上、ボリウッドになくてはならない名優となる。シャー・ルク・カーン製作「Billu」(2009)も好評。海外作品も多く、「その名にちなんで」、本作と同じく警部役「マイティ・ハート 愛と絆」、そして「ニューヨーク、アイ・ラブ・ユー」が待機中。妻のスタパーが台詞を担当した「Shabd (言葉)」(2005)の脚本が米アカデミー図書館に永久収蔵。

アカデミー賞8冠を支えたボリウッド映画人にJai Ho!
警官役ソォラーヴ・シュクラーはアート系「女盗賊プーラン」から娯楽作品まで出演する一方、東京国際映画祭に出品されたSatya」サティヤ(1998)などの脚本も手がけ、監督4作目「I Am 24」(2009)が完成。

<隠れた名優>が、アミターブ・バッチャンの吹き替え役フェーローズ・アッバース・カーン。司会役のアニル・カプールが製作し、Gandhi My Father(2007)の監督であり、ムンバイーの地元マラーティー語演劇で俳優・演出家として名高い存在。これまた実にジェントルな人で、撮影中、スラムの子供たちを見守るまなざしが目に浮かぶ。
街を牛耳るドン役のマヘーシュ・マンジュレーカルも同じくマラーティー演劇出身。近年はすっかりヤクザな役者のイメージが定着してしまったが、監督デビュー当初は庶民の生活に根付いた作品を怒濤の勢いで制作していた良心の作家。
A・R・ラフマーンと共に主題歌jai hoでアカデミー賞に輝いた作詞のグルザールも脚本家/作詞家として活躍する傍ら、年1作のペースでテーマ性のある中間映画を監督し続けた名匠であり、フラッシュバックがトレードマークの作風は本作に通ずる。

Sulumdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

一見、リアルに思える「S$M」だが、実は随所にボリウッド的引用が。列車の屋根を根城にする幼い少年たちはディル・セ」Dil Se..(1998)の列車上ミュージカルchaiyaa chaiyaa(影を追って)」を想わせる。「ストリート・オブ・ファイヤー」を翻案したTezaab(酸)」(1988)で街に戻ってくるアニル・カプールはなんと列車の屋根で仁王立ち! 幼年の兄弟が転がり落ちたところで成長しているのもボリウッドの定番演出。

Sulmdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

70年代からボリウッドに君臨し、人々から最も敬愛される名優Big Bことアミターブ・バッチャン。国民映画となったSholay」炎(1975)でスーパースターに。1978年にはトップ1~4+7でヒット・チャートを独占、しかもまだ「Sholay」が6年とも8年とも言われる超ロング・ラン上映中と年間通して途切れることなく主演作が上映! 2007年には出演作が9本、その威厳のある美声から挿入歌の自声プレイバックも多い。昨年は息子アビシェーク、嫁アイシュワリヤー他、豪華スターによるワールド・ツアー「Unforgettabule」も大成功! 国民から尊敬に値する大人物が不在の現代日本では例えようもない存在である(肥溜めから抜け出してきたジャマールに悠然とサインするところにもBig Bの懐の大きさが込められている)。

億万長者になったのは誰?
劇中に登場するクイズ番組「Who Wants to Be a Millionaire?」のインド版「Kaun Banega Crorepati (誰がなるのか億万長者)」KBC は2000年にスタート。賞金1000万ルピー(当時の物価換算で3億円/第2シーズンより2000万ルピーにアップ!)という金額だけでなく、映画界の雲上人アミターブ・バッチャンをホストに起用したことが話題となった。永らくボリウッドに君臨してきたアミターブだが、90年代に入って低迷。自社プロダクションが破産し、どん底にあったが、この<TV落ち>が起爆剤となってスクリーンでも年間10本以上のオファーが舞い込む第2の黄金期を勝ち得た。まさしく幸運をもたらす番組といえよう。

Sulumdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

原作「1ルピーの神様」との違いは?
インド全国民が熱狂したクイズ番組「KBC」をモティーフにヴィカース・スワループが書き下ろした「ぼくと1ルピーの神様(原題:Q&A)」。(ランダムハウス講談社刊)主人公の名は3つの宗教名を合わせたラーム・ムハマンド・トーマスだが、無論これもアミターブ主演の、生き別れた3兄弟が3つの信仰の下に育てられ再会を果たす「Amar Akbar Anthony」アマル・アクバル・アントニー(1977)からの着想。ヴィカースはインド外交官で、暇に任せて書いた小説をエージェントに送ったところベストセラーに。ヴィカースも運命の答えを知っていた?!

Namaste Bollywood #18

Namaste Bollywood #18(c)Studio Third Eye, 2009.

*追記 2011,02,14
世界各国の映画祭で授章したトロフィー総数は100以上。日本公開はアカデミー賞制覇の余波も手伝って100スクリーン以上で公開。興収は15億円程度。日本盤DVD発売後も二番館、三番館で上映されるなど民度の高い地域での健闘が目立った。
ボリウッドやインドについての関心を広めた、とも言える一方、異なるアンテナを持つ人々には全く感知されなかったようで、またインド=スラムを強調した感も否めない。
これは日本で「アジア」というと東アジア止まりということも大きく、依然、一般的に南アジアは意識の圏外というのが実情(何しろ公開直前、某FMパーソナリティーから「インドでも携帯電話が流行ってるんですか?」と質問が来たほど)。

 

と同時に、一時的なネタとして「ボリウッド」に喰い付いたTV局(民放)も公開前の特番で平然と10年前の「映画館で上映中のスクリーンの前で踊り狂う観客」の映像(それも南インド!)を流すなど、(レクチャーを無視した)作為的な演出で放映。
最新インドの実情を伝えることなく、旧態依然とした「インド観」で笑いを狙う浅墓な姿勢は今も変わらず、なるほど「TVは下流の文化」と言われる訳である。

さて、ダニー・ボイルと組んだ脚本家サイモン・ボーフォイは、ボリウッドの伝説的ヒット・メーカーである脚本家デュオ、サリーム-ジャーヴェードサルマーン・カーンの父とファルハーン・アクタルの父)を研究。生き別れた兄弟というヒンディー映画の定石を取り込み見事昇華している。
(少年時代のサリームがジャマールを追い出すスケッチで「ガンマスターG9」というチャンドゥニー・チョーク・トゥ・チャイナでも引用されたミトゥン・チャクラワルティー・ネタの台詞あり)

また、アヌラーグ・カシャップヴィシャール・バラドワージといったニュー・ストリームの監督とも交流し、互いに刺激を受け、Dev.D」デーヴD(2009)やシャーヒド・カプール主演「Kaminey(イカれた野郎)」(2009)などの秀作が生まれている。

>Jai ho
エンディング・ロールにダンス・シーンが挿入され、観客に「これがインド映画スタイル!」とまたも衝撃を与えたが(苦笑)、この程度で「ボリウッド・ダンス」と思われてしまうのも実に心外。
恐る恐る踊る様は観ている方の肩がこわばってしまう振付はダンスに不慣れなNRI(在外インド人)のデーヴ・パテールフリーダー・ピントのレベルに合わせたもの。
コリオグラファー(振付師)はこれで三番手クラスから脱却したロンギヌス・フェルナンデスで、Guzaarish(要望)」(2010)ではボリウッド男優No.1の踊り手リティク・ローシャンに振付を施すまでに昇格。

アミターブ・バッチャン
いわずと知れたボリウッドの帝王。この時期、ブラッド・ピットが製作に関わり、ジョニー・デップ共演、ミーラー・ナーヤル監督による米「Shantaram」の企画があがっていたが流れた模様。
ちなみに本作で使用されているアミターブ・バッチャン出演作の映像は、ボウガンを持っているのが「Toofan(嵐)」(1989)、赤帽役が「Coolie(クーリー)」(1983)、義足で殴りつけるのが「Ram Balram(ラームとバルラーム)」(1980)。特に「Ram Balram」は幼い兄弟が欲深い父親から犯罪を仕込まれ、警官と悪党に道を隔てるも深い結び付きを抱き続け、本作に通ずるものを感じる。

アニル・カプール
Musafir(旅人)」(2004)などの低迷期を脱出し、本作で勢いづいた2008年はカメオも含めTashan(カブキ者)」Welcomeなど6本に出演。米TV「24」シーズン8、さらに「ミッション・インポッシブル」シリーズ最新作で年末公開予定の「Ghost Protocol」(2011)と米国市場でも認知上昇中。

>イルファン・カーン
その後も浮ついたところはなく精力的にボリウッド作品に出演する一方、デヴィッド・リンチの娘ジェニファー・C・リンチ監督の蛇女映画「Hisss」(2010=米印)に出演。また、「Spider-Man in 3D」(2012)で悪役グリーンゴブリンのひとりに名が挙がっている他、英ブッカー賞受賞のヤン・マーテル原作「パイの物語」をアン・リーが監督する「Life of Pi」(2012=米)で成人後の主人公役で配役。共演は「その名にちなんで」タッブー

Sulmdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

>フリーダー・ピント
ボリウッド的にはさほど美人とは言えないためか?もっぱら欧米映画に出演。フランス・イスラエル・イタリア・インド合作「Miral」(2010)ではタイトルロールを演じ、またボンドガールのオファーという話も。

ソォーラブ・シュクラー
2月4日公開のワーナー・インディア提供、脚本・台詞・出演の「Utt Pataang」(2011)が第1週5位と好調。
監督最新作は、アーミル・カーン製作、イムラーン・カーンのデビュー作「Jaane Tu Ya…Jaane Na(知ってるの? 知らないの?)」(2008)のヒット・ナンバルからタイトル借用した「Pappu Can’t Dance Saala(パップーのバカはダンスができない)」の予定。

マヘーシュ・マンジュレーカル
本作後半を締める堂々たる敵役を見せたマヘーシュ。その後はWanted(2009)でコミカルな悪徳警官で役者としてひと皮むけ、迫力3倍増しのグンダー(愚連隊)頭目「Teen patti」(2010)、Dabangg(大胆不敵)」(2010)のアル中親父など哀愁深い様を見せる他、製作・出演のマラーティー映画No.1ヒット作「Mi Shivajiraje Bhosle Boltoy!(儂はシヴァジラージェー・ボースレーと申しやす!)」(2009)などノリに乗って、監督最新作「City of Gold」(2010)も好評。

>A・R・ラフマーン
日本公開直前に極秘?来日。一般メディアと触れる機会は少なかった中、ナマステ・ボリウッドが個別インタビューに成功し18号に掲載(ネット再録まで、しばしお待ちを)。

>ヴィカース・スワループ
日本版原作の著者名はヴィカス・スワラップ。日本公開直後の2009年8月から、なんと在大阪インド総領事に就任。2010年11月開催の神戸インディア・メーラーは領事の肝煎りで開催。
2冊目のミステリー小説「Six Suspects」(邦題「6人の容疑者」子安亜弥訳/武田ランダムハウスジャパン)も「S$M」公開当初、ダニー・ボイルがアニル・カプールを起用して映画化するとインタビューで答えていたが、米国映画界に飽き飽きと公言していた割には米国内の遭難映画「127時間」(2010=米英)を監督。

Sulmdog Millionaire

(c)Celador Films and Channel 4 Television Corporation, 2008.

少年時代のジャラールを演じたタネイ・チャッダは、その他DON(2006)、「Taare Zameen Par(地上の星たち)」(2007)に出演。マイ・ネーム・イズ・ハーン」My Name is Khan(2010)でもシャー・ルク・カーンの少年時代を演じている。
幼女時代のラティカーを演じたルビナー・アリーは、オランダ映画「Bollywood Hero」(2009)に出演。
その他の子供たちは、それぞれの生活に戻った模様。
公開後も、出演の子役が実の両親から外国人の養子希望者に<転売>されそうになったり、住居が政府より取り壊しになったりなど映画の上を行く情報が伝えられたが(ロケ地ダラヴィにはスラム観光ツアーも)、成人まで出演料がスカラシップ的に継続して支払われるとのこと。
サラーム・ボンベイ!」Salaam Bombay!(1987)も子役をスラムからオーディションしたが、主人公を演じた少年は現在バンガロールでリキシャワーラー(オートリキシャーの運転手)として自活している。彼らも不遇に負けることなく人生に勝利して欲しいものだ。ジャイ・ホー!

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