Home » DVDレビュー

Shadow(2009)#158

2011.01.04
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!

Shadow

「Shadow」★★★

製作・原案・脚本・台詞:ナスィール・カーン、ボビー・カーン/製作:シャームシャード・アラム/監督:ローヒト・ナーヤル/撮影:ラージュー・バディゲル、ジャレーシュ・オベローイ(ソング)/作詞:サティヤ・プラカーシュ、アンジャーン・サーグリー/音楽:アナン(=アーナンド)・ラージ・アナン/振付:ガネーシュ・アチャルヤー、ババ・ヤーダウ/スリル(アクション):バーン・リグ(タイ)、メヘムード・アクバル・バクシー/美術:アウプ(タイ)、マントゥー・モーハパトラ、スニール・ジャイスワル/背景音楽:ラージュー・スィン/編集:クルディープ・メーハン

出演:ナスィール・カーン、ソーナーリー・クルカルニー、ミリン(=ミリンド)・ソーマン、リシター・バット、ヴィシュワジート・プラダーン、サチン・ケデーカル、ムシュターク・カーン、サミール・アーフターブ、アディティヤ・ラーキア

公開日:2009年8月21日(日本未公開)

STORY
連続不審死事件を捜査する女性警部サンジャナー(ソーナーリー・クルカルニー)に怪しげなジャーナリスト、ラフール(ミリンド)や謎のレポーター、シータル(リシター)が絡む。事件の影にはCBIエージェント、ラージュー(ナスィール)の存在があった・・・。

Revie-U
Lafangey Parindey(無頼の鳥)」(2010)でディピカー・パドゥコーンが演じていたのが、盲目のフィギュア・スケーター。
しかし、広いインドのこと。実際に盲人主演のアクション映画が存在した!

Shadow

(c) Great Entertainmet, 2009

主演のナスィール・カーンは、原案・脚本・台詞はおろか製作までこなす。
つまり、Lakshya(標的)」(2004)の監督ファルハーン・アクタルがセルフ・プロデュース作で俳優として活動しているのと同じお手盛り主演とも言える。

さて、そのアクションだが、カー・スタントからバイク・スタント、ジェット・スキーによる水中スタント、ワイヤー・アクション、果てはダンスまでこなす。
もっとも役者のレベルとしては、覇氣のない島木穣二という程度なのが残念。

映画の製作規模はいわゆるBグレードだが、タイに大がかりなロケを敢行、VFXやアクション度もまずまずで(Cグレード以下ではない)、敵の屋敷にサルダール(スィク)の変装で乗り込んだかと思えば、運転して来たBMWをいきなり大破させ、わざと「強運」なところを見せたりするかと思えば、馬で遠乗りしたはずが敵を射殺した後、いきなりバイクに乗り換えウイリーして逃げるなど意味不明のアクション・スタントやツボを押さえた演出がところどころあってそこそこ楽しめる。

Shadow

(c) Great Entertainmet, 2009

ポイントであるのは、劇中、ナスィールが晴眼者の役としてすべてのアクションやダンスをこなしている点だ。
こうして見ると、多少面白さが増す仕掛け。

一応、ヒロインとなるサンジャナー役が、アルターフ」Mission Kashmir(2000)でサンジャイ・ダットの妻を演じ、Dil Chahta Hai(心が望んでる)」(2001)やTaxi No.9211(2006)他のソーナーリー・クルカルニー
が、強持ての敏腕警部役は彼女のタイプではなく、単にヒステリックなだけにも見え、ニュー・ストリーム「Dansh」(2005)やアート系「White Rainbow」(2005)などの意欲作で活躍する彼女がこの手のBグレード出演では惜しい氣もするが、やはり女優としては綺麗なドレスを着たロマンス・ナンバルなども演じてみたかったというところか。

サポーティングは、モデル出身で16 December(2002)でヒーローを演じ、海外合作「花の谷」Valley of Flowers(2005=独・仏・印・日:未公開V)に主演を果たしているミリン(=ミリンド)・ソーマンが怪しげなジャーナリスト役。
シャー・ルク・カーン主演・製作Asoka(アショーカ王)」(2001)のセカンド・ヒロインを務めながらヒロイン女優としては花開かず、メジャー作品ではHeyy Babyy(2007)のゲスト出演程度に留まっているリシター・バットが謎めいたレポーター役。

Baadshah(帝王)」(1999)のサチン・ケデーカルが同じく悪徳政治家、Phir Bhi Dil Hai Hindustani(それでも心はインド人)」(2000)の警官役ヴィシュワジート・プラダーンが、警察長官であるサンジャナーの父親に扮している。

Shadow

(c) Great Entertainmet, 2009

Bグレードらしく、アクション・パートのロケ地タイとムンバイーが平然とミックスしている点でも秘宝系映画ファンにはオススメだろう。

関連する記事

タグ: , , , , , , , , , , ,