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AAAG HI AAG(1999)#004

2001.05.22
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!

AAAG Hi AAGAAAG HI AAG(火には火を)/1999 01.05.22 ★★

監督:T・L・V・プラサード
/音楽:バブルー・ボース/詞:ナワーブ・アールズー

出演:ミトゥン・チャクラワルティー、ジャッキー・シュロフ、スニハー、ティナ、パヤル・マルホートラ、ランジート、キラン・クマール(Wロール)、ラクシュミーカーント・ベールデー、アロークナート・ディクシト

STORY
ドラッグとダイヤの密売組織タイガー・グループのボス、タイガー(キラン・クマール)を追うインスペクター・アジャイ(ミトゥン)は、署長(キランのWロール)の娘に恋されつけ回される。一方、タイガーを追うCBI(中央捜査局)の秘密捜査官(ジャッキー)は・・・。

Revie-U
ド頭の波しぶきにドーンと出るプロダクション・タイトル、これはインドの東映か?! 果たして海からセクシー美女が登場! 黒革のブラ&ホットパンツに着替えたかと思うと、おもむろに分解式ライフルを取り出し、標的を狙撃する殺し屋マダムに!! おお、これはメジャー作品の端役連中が大挙出演するC級グレート・アクション・ミュージカル・スリラーなのだった!!!

★ING MITHUN CHAKRABORTHYとクレディットされるミトゥン・チャクラワルティー(1947〜)は、プネーにある国立映画研究所俳優科コース出身、主な出演作だけでも205本以上あるC級映画界の帝王。言ってみればインドのソニー千葉で、並びに並んだ悪の手下を一気に撃ち殺し、いきなりライダーキックで登場という荒技ぶり! 1970年代はアミターブ・バッチャンレカー作品の端役に甘んじていたが、「Disco Dancer」(1982)などでヒーローと認知され、1980年代を走破。その後、ホテル経営へ進出。デカン高原の南端、ニルギリ山中にある高級避暑地ウーティー(ウータカマンド。7つの映画館があり、ヒンディー、タミル、マラヤーラム、洋画を上映)に牙城を築き、本作の監督T・L・V・プラーサードとコンビを組んで毎月1本出演作をリリースする勢いだとか?! 当然、歌と踊り、ほとんどのシーンはウーティー・ロケだ。

ゲストスター扱いのジャッキー・シュロフは、テンガロンハットとパシュミナ・ショール姿でおいしいところをイタダキ。そのほか、「カランとアルジュン」Karan
Arjun
(1994)でカジョールの父親を演じたランジート、転生したサルマーン・カーンの飲んだくれ親父スレーシュ・チャトワールDil Kya Kare(心迷って)(1999)の使用人ラクシュミーカーント・ベールデーと組むインチキ・サドゥーの相棒は、なんとジョニー・リーヴァルのそっくりさん!!!アロークナート・ディクシト?!)

一方、肝心のタイガーことショッカーのゾル大佐は、警察署長が悪の親玉と見せかけてその実、二枚目風敵役俳優キラン・クマール演じるWロール(二役)。ラストでは突然身体が溶け始め(ドラッグのやり過ぎ??で奇病に?!)、マシンガンの銃弾さえ物ともせず、ミトゥンの放つ火炎弾(??)でようやく死ぬというおぞましさ!!!

T・L・V・プラサードの演出は、パソコンや携帯電話が出て来るものの1950年代風BGM貼り付け(科白の時だけ音量が下がる)と、年代不明なテイスト。妙な懐かしさを覚えてしまう。しかし、ダンスシーンはなかなか魅力的(女性ダンサー大挙出演!!!)。もっとも数あるヒロインがどれも似たり寄ったりのインド美人で判別不明なのが難点。バブルー・ボースの音楽は、意外にもよかったりして。

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