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The Last Legion(2007=英伊仏)#310

2012.02.18
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!

The Last Legion「The Last Legion」(2007=英伊仏)★★★

製作:ディノ・デ・ラウレンティス/監督:ダグ・レフラー/脚本:ジェズ・バターワース、トム・バターワース/撮影:マルコ・ポンテコルヴォ/音楽:パトリック・ドイル/編集:サイモン・カズンズ

出演:コリン・ファース、ベン・キングズレー、アイシュワリヤー・ラーイ、ピーター・ミュラン

公開日:2007年4月6日(日本未公開)

The Last Legion

劇場版ポスターはアイシュが目立つように配置。

STORY
西暦460年、西ローマ帝国。幼帝ロムルス・アウグストゥルス(トーマス・サングスター)は、反乱を起こした傭兵隊長オドアケル(ピーター・ミュラン)一味の襲撃により両親を殺され、ドルイド僧エムリースことローマ名アンブロシヌス(ベン・キングズレー)と共にカプリ島へ連れ去られる。西ローマ帝国新無敵軍団兵士のアウレリウス(コリン・ファース)は、ミーラー(アイシュ)ら豪傑剣士を従えてロムルスを救出すべく旅立つが…。

Revie-U
Bride&Prejudice(2004)、米英「Mistress of Spice」(2005)、英印「Provoked」(2006)に続く、ボリウッド・クイーン、アイシュワリヤー・ラーイの海外進出第4弾。なんと役柄は、蛮兵共をばったばったと薙ぎ倒す女剣士!

The Lasu Legion

(c)The Weinstein Company, 2007.

アイシュは監督のイメージ・キャストだったというだけあって、メインリード唯一の女優。カンヌ国際映画祭評議員やロレアルのブランド・アンバサダーを務め、欧州においてもそれなりに注目された事だろう。
もちろん、吹き替えなしの自声英語台詞で、女剣士として動きもシャープ、氣合いも他の男優に負けない。決戦の前夜、アウレリウスを訪れ床を共にするのはありきたりだが、そこは濃厚な描写がないのもまたよい。翌朝出兵間際に見せる仄かな表情が、愛らしい。
また、トレーラー(予告篇)にもある通り、ロムルス救出のカプリ島シーンでは「Dhoom:2(騒乱2)」(2006)に続く、断崖からのダイブが見られる(ただし、ボリウッドと異なりスタントによる吹き替え)。

アイシュ演じたミーラーは、原作の設定ではヴェネティアの女剣士リウィア・プリスカとなっている。これを映画化にあたり<南インドのケーララ>出身へと大胆に変えてしまっているのが、「キングコング」76年版を手がけた、いかにもディノ・デ・ラウレンティスらしい。
原作でのリウィアは刈り上げで、傷を負って倒れたアウレリウスをみつけ介抱した、という設定となっているが、映画本編では近衛兵のひとりで、救出に旅立つアウレリウスに「この者を連れてゆけ。頼りになるぞ」と言い渡される鎖の兜を被った謎の剣士として登場。
途中、インド人らしく?川辺で水浴をし、土色に濁った水から素顔を現す真のファースト・ショットを用意されているのが嬉しい(アイシュは、よくこの手のシーンが多い)。

The Last Legion

(c)The Weinstein Company, 2007.

主演は「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファース。その彼がブレイクした英TVシリアル「高慢と偏見」と同じくジェーン・オースティンの原作を下敷きにした「Bride&Prejudice」でヒロインを演じたアイシュが、時空を超えて西ローマ史劇でヒーロー/ヒロインとして配役されているのが感慨深い。
ただし、色香漂うボリウッド・スターと比べるとコリン・ファースと言えども、ただの苦々しい中年剣士にしか見えないのが残念。

アンブロシヌス役のベン・キングズレーは英「ガンジー」が名高く、<サー>の称号を持つインド系英国人。時を経て「Teen Patti(スリー・カード)」(2010)でアミターブ・バッチャンと初共演となるが、本作では嫁入り前のアイシュと共演となった。

製作は「ハンニバル」のディノ・デ・ラウレンティス、脚本が「フェア・ゲーム」のジェズ・バターワース兄弟、音楽が「猿の惑星:創世記」のパトリック・ドイル、監督ダグ・レフラーは「ドラゴンハート 新たなる旅立ち<未公開>」とそれなりの布陣で作品スケールは大きく、欧州映画では超大作の部類に入るだろう。2005年には行われていたというロケは、ボリウッド並みにチュニジアと東スロヴァキアで敢行。
少年期のロムルスが剣に魅せられ、シーザーの魔剣(これが後のエクスカリバーとなる)を手にするも激しい戦闘を乗り越え「もう血や戦はたくさんだ!」と平和主義者に至るストーリーラインは、シャー・ルク・カーン製作・主演Asoka(2001)に通ずる。

映画化にあたり、ベン・キングズレー扮する老師アンブロシヌスと仮面戦士オドアケルの因縁深き対決や、アンブロシヌスが<フォース>らしき力を持っている設定など、どこか「スター・ウォーズ」的。
(その実、オビ・ワンを彷彿とさせるキングズレーがクライマックスで城壁に立ち、その指先から炎の弾頭を放つものの、次の場面で背後に炎の砲弾兵がいた、と種明かししてあったりする)

原作は「アレクサンドロス大戦記」シリーズが邦訳されているイタリアの史劇作家ヴァレリオ・マッシモ・マンフレディの「カエサルの魔剣」(二宮 磬訳/文藝春秋文庫)。イタリア語原題は「L’ultima Legione」だが、パン・ブックスの英語版から訳されたもので、2007年5月に邦訳が刊行されてはいるものの、訳者あとがきには「映画化されており、公開が待たれる」とコリン・ファースとベン・キングズレーの名が引用されているだけで<世界の美>アイシュに触れられていないのが惜しまれる。

The Last Legion

(c)The Weinstein Company, 2007.

タイトルにある「リーギオン」(古典ラテン語ではレギオー)とは、ローマ市民権を持つローマ軍団の事(ちなみに「ガメラ2 レギオン襲来」は新約聖書に由来し、クリスチャンでもない自衛隊隊員がいきなりマルコ福音書を暗唱)。
もっとも、カエサルをシーザーと発音する原題英語台詞なため単調である事、600ページに迫る原作を劇場版は、わずか102分にまとめた事もあってどこか窮屈な印象。
西ローマ帝国終焉の謎にアーサー王伝説を絡めた壮大なストーリーも、一般的にローマの歴史に馴染みのない日本市場では未公開ソフトでさえ買付が為されず、アイシュの洋画進出作としては「ピンクパンサー2」まで待たされる事となった。

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