Bbuddah Hoga Terra Baap(2011)#301

T-Series正規盤は化粧箱入り。
Bbuddah Hoga Terra Baap(ジジイがテメエのオヤジに) ★★★☆
ブッダー・ホーガー・テーラー・バープ
製作:アミターブ・バッチャン(AB コープ)、ヴィアコム18モーション・ピクチャーズ/製作・脚本・監督:プリー・ジャガンナード/台詞:アジャイ&イナームラク、リシ&ヴィープル/脚本協力:カルヤン・ヴェルマー、サイ・レッディ/撮影:アモール・ラトール/作詞:アンヴィター・ダット/音楽監督:ヴィシャール&シェーカル/振付:レモ・デスーザー/背景音楽:アヌープ・ルーベンス/アミターブ・バッチャンの衣装デザイン:リーパクシー・エラワディ/衣装デザイン:ナーヒド・シャー/美術監督:アパルナー・スド/アクション監督:A・ヴィジャイ/VFX:プライム・フォーカス/編集:S・R・シェーカル
出演:アミターブ・バッチャン、ヘーマー・マーリニー、ソーヌー・スード、ソーナル・チョハーン、プラカーシュ・ラージ、ちゃるむめー・コォール、マクランド・デーシュパンディー、スッバ・ラージュー、シャワル・アリー、ラジーヴ・ヴェルマー、ラジーヴ・メーヘター、ヴィシュワジート・プラダーン、アトゥール・パルチュル
特別出演:ラヴィーナー・タンダン

(c)AB Corp LTD,Viacom 18, 2011.
STORY
ムンバイ警察のACPカラン(ソーヌー)は、アンダーワールドのドン、カビール(プラカーシュ)に宣戦布告。そこで海外から暗殺者としてスーパー・ジジイのヴィッジュー(アミターブ)が送られるが、彼の正体は…。
Revie-U
サルマーン・カーン主演「Wanted」(2009)以降、ちょっとコッテリとした南インド・ミール・テイストが流行のボリウッド。本作もトリウッド(タミル映画界)からのアプローチに乗って、アミターブ・バッチャンが自社AB コープLTDで制作し、「Wanted」の敵役プラカーシュ・ラージ、「Dabangg(大胆不敵)」(2010)のソーヌー・スードをフィーチャル。
しかし、見どころはやはりゴージャスなテラ(メガの100万倍)・スターぶりを発揮するビッグBその人。
ソーヌー・スードは「Dhoondte Reh Jaoge」(2009)でパロディ版「Sholay」炎(1975)を演じていたが、若きアミターブのカーボン・コピー。しかし、ビッグB本人に比べるとナマク(塩=味)がまだまだ足りない。
そのヒロイン、ソーナル・チョハーンは、ボリウッドの悪童イムラーン・ハシュミー主演「Junnat(天国)」(2008)でデビューを果たしたものの、あっさりとしたモデル顔が祟ってか、ボリウッドでは芽が出ず、テルグ、カンナダなどの南インド映画に流れて本作でボリウッドに復帰。

(c)AB Corp LTD,Viacom 18, 2011.
だが、本作の収穫はソーナルの友人役チャルミー・コォールだ。古典的なアーモンド顔で若きヘーマー・マーリニー(というより、ヘーマーに瓜二つと言われたビンディヤー・ゴースワーミー)を彷彿させる愛らしさ。テルグ、タミル、マラヤーラム、カンナダなどで活躍する南インド映画女優。監督プリー・ジャガンナードもソーナルより入れ込んでいるのか、チャルミー絡みのスケッチの方が多かったりする。

(c)AB Corp LTD,Viacom 18, 2011.
嬉しい配役は、寿引退後、久々のラヴィーナー・タンダンと依然美麗なヘーマー・マーリニーだろう。
ラヴィーナーはチャルミーの母親役ながら、アミターブにゾッコンで、娘のチャルミーがヤキモキする仕掛け。ヘーマーとニアミスする際、流れるのはアクシャイ・クマール共演「Mohra(先兵)」(1994)の悩殺ホット・ナンバル「main cheez badi hoon mast mast」。対して立ち去るヘーマーに被さるのが「Naseeb(運命)」(1981)のステージ・ナンバル「mere naseeb mein」。2つのナンバルが交差するのが、ボリウッド・ファンへのリップ・サービス狙いとしてよろしい。
タイトルの「Bduddah 」は罵倒語だが、続く「Terra Baap」も喧嘩言葉。「テメエは誰だ!」の売り言葉に「テメエのオヤジだ」と返すのが流儀。くれぐれも氣の置けない友人以外に使わないよーに。

(c)AB Corp LTD,Viacom 18, 2011.
さて、演出具合だが、話の展開がほぼ明かされる前半まで上々。ボリウッド・ファンとしては後半ダレてしまうのが残念。プラカーシュ・ラージのコミカルな芝居もボリウッドの俳優陣の中で浮いてしまって痛々しくさえあり、ストーリーも「Wanted」の裏焼き的で底が浅いのが難点。
せっかくアミターブ自身に「Don」(1978)のレジェンド・ナンバル「khaike paan banaras wala(バナーラス産のパーンを食べてたらば)」をカバーさせているのだから、これが大いなる伏線にして欲しかったものだ。
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