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ブックレビューfile.9「マダムGの館 黒猫篇」

2012.09.02
マダムGの館 黒猫篇

「マダムGの館 黒猫篇」グレゴリ青山・著/小学館・刊/定価933円+税

「ナマステ・ボリウッド」25号で紹介したグレゴリ青山女史の「マダムGの館 月光浴篇」(小学館)に続く「黒猫篇」がインド独立の前日にしてパキスタンの独立記念日である8月14日に刊行された(ちなみにマニーシャー・コイララの誕生日は8月16日)。
今回は、新キャラクターが続々と登場し、1920年代に流行したルイズ・ブルックス・ボブから若尾文子、長谷川一夫、東京・代々木にある日本切手センター、小林かいち、幽霊画、古代中国の博物誌「山海経」までジェットコースターに乗っているような展開が心地よい。
「月光浴篇」と異なり、ボリウッドに関する場面は少なく、「Golmaal Returns」(2008)のエンディング・ソングmeowカリーナー・カプールよりキュートなボリウッドCat’sダンスが描かれてあってニンマリする程度ながら憂う事なかれ。
さらに磨きがかかったグレゴリ女史の蘊蓄は、ボリウッド・ファンならではの妄想力が刺激され、例えば60年代のカトリーヌ・ドヌーブ、オードリー・ヘプバーン、ブリジット・バルドー、そして若尾文子にまで至る映画女優のヘア談義では、都会的で軽やかなフリンジを流行させたサーダナー「Waqt(時)」1965)、NRIヒッピー娘を演じたサーイラー・バーヌの茶髪ロング(「Purab Aur Paschum(東と西)」1970)、ゴージャスなカール・ヘアで悩殺されずにはいられないパルヴィーン・バービー「Namak Halaal(忠誠)」1982)等、脳内補足すればよろしい。

また同日に発売された「旅のうねうね」(TOKIMEKIパブリッシング)では、グレゴリ女史ならではの素朴なタッチで亜細亜の旅から大阪・石切神社の散策まで綴られており、こちらもオススメ。

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