ふんばれ日本!(11)

中国製ガイガーミュラー。3個並べて同時計測するも、個体差により数値はバラバラ。左より0.10、0.20、0.15μSv/h。
今週は、再びNGOの手伝いで福島第一原発より30km圏内に区分されている福島県南相馬市原町へ行って来た。
事前に用意したのは、一般的にガイガーカウンターと言われるガイガーミュラー(GM計)。ただし、中国製。写真にあるように、3個並べても計測数値がバラバラ(こんな物で1個6万円に便乗値上げ!)。
30km圏内と言っても、旧原町市の沿岸部は比較的に放射線が少ない。日中、だいたい0.20マイクロシーベルト毎時(μSv/h)程度。仙台市青葉区で0.10〜0.15μSv/hだから、若干高めというところ。
この数値は、20km圏内との境で実施されている国道6号の検問直前で健氣に営業しているセブンイレブン原町大甕店の駐車場でもほぼ同じであった。

南相馬市原町区の海辺を望む地点での計測値は0.20毎時マイクロシーベルト。
それだけに、この原町の児童は30km圏内というだけで授業が行えず30km圏外にある相馬市の小学校までバスで通わされていることが、相馬市内と原町の測定値は大差ないのでまったくばかばかしい限りだ、との声に頷ける。
もっとも、小学校のグラウンドなど非舗装の上では0.50〜0.66μSv/hを示しており、砂地などは放射性物質を溜め込み易い(あるいは、舗装は溜め込み難い)上、汚染された砂埃を吸いやすいので注意するに超したことはない。
原町から仙台に移り、試しにその日一日屋外で過ごした衣服をビニール袋に入れてGM計で計測してみたが、仙台での室内(0.12μSv/h)と同じで変化はなかった。
空は青く抜けて晴れ渡り実に清々しく、山河や田園の瑞々しい風景が広がっていただけにやるせない。
*追記 2011,06,09
中国製ガイガー・カウンターは輸入が追いついて来たせいか、4万円台くらいに下がって来ている(震災以前は2万円台)。ロシア製などしっかりしたものは依然高値で、入荷も7月下旬以降という状況。
東京都内も50カ所に測定地を増やす方針のようだが、Uストリームでリアルタイム計測を流しているところがあちこちあるので、一般的な参考にはなるだろう。