ふんばれ日本!(9)
5月中旬に福島・栃木・茨城を1500kmほどまわった印象から、東日本大震災の傷跡、そしてメルトダウンしていた福島第一原発の影響をレポートします。
ナマステ・ボリウッド主宰
すぎたカズト
自然エネルギーは、わりと動き始めている
今回、北関東をまわりながらよく目にしたのが、民家の屋根に設置されたソーラーパネルだ。これはもう、あちこちで見かけるほど進んでいると言っていい。
そして、もうひとつ注目されている風力発電であるが、栃木県足利市に現在建設中の新・足利赤十字病院は「災害に強い病院」を理念のひとつに掲げ、駐車場に4基の風力発電を備えていた。医療施設では、今回の計画停電で大変難儀したこともあり、通常電力への依存から脱却する動きは加速してゆくように思われる。
ソフトバンクの孫正義氏が自然エネルギー財団を設立し、提唱するメガソーラー建設に関西広域連合が協力を検討しているとのことだが、今回、管首相の要請により浜岡原発を止めることとなった(原子炉を止めても核燃料がそこにある限り冷却し続けねばならず、東海大地震が起きた際には福島第一原発と同じような危機が予想される)中部電力が浜岡原発の左右に風力発電を去年と今年1月にかけてスタートさせたことはあまり知られていない。大手メディアは依然、原発推進にあるようで、電力会社自体が風力発電に力を入れていることがアピールされるのは具合がよくないのか、テレビ局が浜岡原発を映し出す時も極力風力発電を映さないようにしている印象を受ける。
読売新聞も5月9日付「編集手帳」欄にて地球温暖化によりモルディブの水没が懸念される、というような美談調のコラムを掲載し、<クリーン>エネルギーとしての原発推進へ世論を誘導したいと思っているようだ。
しかし、原子炉を海水で冷やすことにより総発熱量の3分の2で海を暖めている原発こそ、海面上昇の真犯人ではないかとも思う。どうせなら「原発は安全なので送電ロスの少ない首都圏に建設し、海に捨てている3分の2の熱量はもったいないから、都市部の住宅に温水を供給し風呂などを利用することでより<環境にやさしい>原発を」と提唱してみてはどうか。
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