ふんばれ日本!(8)

試しに購入してみたRAD Triage(シール式線量計)。累積被曝量を250~10,000mSvの範囲で測定できるが、最小レベルでも250ミリなので、色が変わった時は手遅れ!
5月中旬に福島・栃木・茨城を1500kmほどまわった印象から、東日本大震災の傷跡、そしてメルトダウンしていた福島第一原発の影響をレポートします。
ナマステ・ボリウッド主宰
すぎたカズト
甘い風のささやき
5月14日〜15日にかけて福島市内に滞在。晴天に恵まれ、ほのかに甘く香るような風が心地よかった。ただ、目には見えない、語感には感じられない放射能を含んでいた。
その週、2度ほど飯舘村へ入ったという福島市の友人はガイガー・カウンターを購入しており、測定してみせてくれた。
JR福島駅から北へ600mほどの地点(地上1m/22時)で、屋外0.23マイクロシーベルト/時(μSv/h)。エントランスで0.21μSv/h、室内では0.05μSv/hまで下がった。
公的機関の発表では14日、福島市役所(15時台/地上高不明)のところ1.27、福島自治研修センターで0.43(13時台)となっていた。平常値は0.04だから、大きく上回る。
郡山市(平常値=0.04~0.06)のところ1.36と、福島第一原発から24kmほど北にある南相馬市合同庁舎の0.49より高い。
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=23853
福島の後、宇都宮市内に宿泊したところ、テレビで栃木県内の放射線量が発表されていた。14日に福島市内での測定値より上回っている数字が目に入ったため、さっそく調べてみると、那須町と日光市で測定値が高いことが解った。
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/houshasen.html
宇都宮市では0.07μSv/hだが、これは地上20mの高さだ。郡山市でも測定箇所が地上から高すぎて測定の意味を為さないとのクレームが入り測定箇所を変更したが、栃木県では住民からの希望で地上50cmでの数値を<参考値>として公表している。それによると、宇都宮市内の地上50cmでは0.10μSv/hと上昇した数値で測定されている。
一方、14日の日光市(14時)は0.19μSv/h(地上9m)、0.28μSv/h(地上50cm)。同じく14時の那須町では地上10mが0.18μSv/h、50cmでは0.40μSv/hといずれも高い数値が示されている。
初期の爆発による放射性物質の飛散はかなり広範囲に及んだようで、北茨城なども測定値が高いようだが、福島県以外では住民の警戒感が低い分、逆に被曝量が増える可能性も考えられる。ぜひとも自分が住んでいる地域の空間測定量を氣にかけて頂きたい。
郡山市内の友人もガイガー・カウンターを購入し、あちこち調べているが、地面近くともなるとさらに数値がぐんと上がるそうだ。地上高50cm等は<空間線量>となるが、地面はこれまでの放射性物質が堆積した数値となるためだろう。特に排水溝付近が極端に高くなるとのこと。
彼の話では「福島ナンバーで関東の実家に帰省した知人が親からも洗車しなければ家に上がるなと言われた」そうだが、これら<風評被害>の裏を返せば、放射能が高い地域に踏み入れた場合、よく洗車すればよい訳で、実際、私も福島県を訪れた後はすぐにコイン洗車場へ寄るようにしている(放射性物質は下水に流れ込むことになるが)。
福島市の3月中の空間線量を追ってみると、3月15日午後2時までは平常値であったが、午後3時以降、放射性物質が到来し、みるみるうちに数値が上昇、真夜中には19μSv/hに達しており、数値の移動がそら恐ろしい。
http://eq.wide.ad.jp/files/110406fukushimapref2.pdf#search=’放射線量%20福島市%20モニタリングポスト’
*追記 2011,06,08
写真のシール式線量計、はじめの250mSvに色が変わった段階で被曝量はアウト。購入するなら、3500円程度で流通している50mSv単位の方がまだマシだが、通常地域ではどの道、必要ないでしょう。10mSvぐらいまでを1mSv単位でカウントできれば別だが。
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