Home » インド映画はお祭りがいっぱい

インド映画はお祭りがいっぱい(3)ホーリー

2010.11.02

お祭りがいっぱい早稲田大学でボリウッド映画を題材にインド学を研究している高橋 明氏による「ナマステ・ボリウッド」連載コラム。毎回、映画に登場するインドのお祭りを月1でアップしてゆきます。コラムと連動したボリウッド講座@早稲田大学も企画しています。次回、開講をお楽しみに。

3章 色は春の輝き・いのちの歓び/ホーリー
(ナマステ・ボリウッド #17/2009,2月号)

ホーリーの日、心は花と咲き乱れ、歌に踊りに、色の歓びにひたる。」五色のグラール(色粉)、それらを水に混ぜる人、空に向けて放水するピチカリー(筒型の水鉄砲)。色粉を投げ上げながら村の中央広場に走りこむ女たち。反対側からは男たち。太鼓の一団が加わり踊りが始まる。見物人たちも互いに色粉を押し付けあってご挨拶中。広場に据えられたメリーゴーランドと観覧車はすでにフル回転だ。椅子型ではなく座り台の観覧車がしぶい。踊りの輪がいくつもできて、二人で手を取り合っての回転。列を作り向かい合った男女のたてのりステップ。大地に盛られた五色のグラールを蹴散らし踏みしめるヘーマ・マーリニー。この手のダンスはめっぽう強い。
冬の邪気をはらい新しい生命力を迎え入れる春の新年祭、ホーリーはファールグン月(2月)の満月の日に行われる。アミターブ・バッチャンダルメンドル主演の名画Sholay 」炎(1975)のこのシーンを見てもらえばくどい説明はいらない。補足すべきは、縁起神話にはクリシュナに因んだものが多く、それに基づく儀礼も多いことだろう。この村は丘の上の露座のシヴァ神を擁する寺院で判るとおり、シヴァ派と設定されているため**この要素は出てこないわけだ。
踊りの熱狂と目くるめく歓びの中、一瞬、メリーゴーランドのテントが炎上し、そして銃声が・・・歓びの日がたちまち惨劇に。アムジャッド・カーン扮するダコイト(匪賊)ガッバル・シンは<税>を拒否した村を、ホーリーを選んで襲う。泣く子も黙る凶悪。この映画、こうしたキャラの立て方を随所で味わい楽しむとよい。ちなみに、この時期は秋播き穀物の収穫が終わった頃で、<税>が問題になる設定はリアルだ。

高橋 明(早稲田大学文学学術院非常勤講師)

今も多くのボリウッド作品が言及し続ける映画。繰り返しご賞味あれ。

**ただし下層の村人たちはヴィシュヌ派。<税>を取り立てに来た匪賊に呼び上げられる名前をチェック! この辺からあなたもショーレイストに。

Sholay

ティラキタのDVD商品を見る

関連する記事

タグ: , , , , , ,