アッチャー・ソングス
ek do teen
アルカー・ヤーグニク
tumko hum dilbar kyon maane
アヌラーダー・パウドーワール
スデーシュ・ボースレー
so gaya yeh jahan
ニティン・ムケーシュ
アルカー・ヤーグニク
kehdo ke tum
アミット・クマール
アヌラーダー・パウドーワール
ek do teen
アミット・クマール |
Tezaab (劇薬/酸)/1988 02.01.07 ★★★
製作・原案・脚本・編集・監督:N・チャンドラ/台詞:カムレーシュ・パーンディー/撮影:ババ・アーズミー/詞:ジャヴェード・アクタール/音楽:ラクシュミーカント−ピャーレーラール/振付:サロージ・カーン/スリル:ラーム・シェッティー/美術:ビジョンダース・グプタ
出演:アニル・カプール、チュンキー・パーンディー、マードゥリー・ディクシト、キラン・クマール、スパルヤー・アナン、アヌパム・ケール、ジョニー・リーヴァル、デーニーシュ・ヒングー、マハヴィール・シャー
特別出演:スレーシュ・オベローイ
友情出演:マンダキーニー
公開日:11月11日(年間トップ1ヒット!)
FILM FARE AWARD 主演男優賞:アニル・カプール/女性プレイバックシンガー賞:アルカー・ヤーグニク
STORY
人気歌手モヒニー(マードゥリー)が公演中にバイカーズ・ギャングに襲われた! 知らせを受けてボンベイへ舞い戻ったムンナ(アニル)は、彼女の父シャームラール(アヌパム)に掛け合い、5万ルピーで彼女の救出を請け負うが・・・。
Revie-U
ストーリーを見ても判る通り、「ストリート・オブ・ファイアー」(1984=米)の翻案! しかも、冒頭部分、コンサート会場へバイカーズが乱入するシーンはほとんどそのまま!! もっとも、ステージで演じられるナンバー「ek
do teen」はバックグラウンド・ダンサーを従えたフィルミーダンスであるのが愉しい。
この知らせを受けて、ボンベイへ舞い戻るのがアニル・カプール扮するムンナ・バーイ。列車の屋根に突っ立って(!)戻って来るところがカッコイイ!!
地方の町で地回りをするしがないゴロツキの兄貴分とアンチ・ヒーローとして登場する彼であるが、元はれっきとしたエリート海軍士官。しかし、銀行に勤める両親をギャングどもに射殺され、いつしか身を持ち崩してしまった哀しきヒーローなのであった。
この銀行強盗襲撃シーンでは、「アンタッチャブル」(1987=米)、そして大本は「戦艦ポチョムキン」(1925=ソヴィエト)のオデッサの階段シーンが見られるのもポイント。
ところでこのムンナという役名、「Rangeela(ギンギラ)」(1996)でアーミル・カーンが演じていたムンナ・バーイと同じ役名。映画狂のラームゴーパル・ヴァルマだけに、本作を念頭に置いてのことだろうか。ちなみにこの役名、アニル自身が変更を希望したとかで、脚本ではシャーカルだったそうだ。
1980年代後半のアニルは乗り乗っていて、トップ1「Karma(仕事)」(1986)、トップ2「Mr.インディア」Mr.India(1987)、トップ1「Ram
Lakhan(ラームとラカン)」(1989)と主演作が軒並みトップ1ないしトップ2ヒット。本作も年間はもちろん、彼主演作の中でもトップ1ヒットで、FILM
FARE AWARD 主演男優賞を受賞。「Chandni
Bar(チャンディニー・バー)」(2001)の劇中、1980年代のダンサー控室に彼のポスターが貼ってあったのも頷ける(ちなみに2000年のシーンではリティック・ローシャンになっている)。
アニルがマイケル・パレなら、ダイアン・レインはマードゥリー・ディクシト。デビュー後、鳴かず飛ばずだった彼女だが、スバーシュ・ガイーの後押しで本作に出演。一挙、スターダムへと駆け上がった。ムンナに恋い焦がれる回想シーンで、プール監視員を務める彼の気を引こうとわざと溺れるシーンで披露した水着姿も印象的。
本作のヒット・ナンバー「ek do teen」がスターへ押し上げたのはマードゥリーだけではない。プレイバックしたアルカー・ヤーグニクもまた、この一曲で大きく花開き、FILM
FARE AWARD 女性プレイバック・シンガー賞を受賞! 作詞ジャヴェード・アクタール、音楽ラクシュミーカーント−ピャーレーラールの軽快なメロディーは思わず口ずさんでしまうほど。
キャンパスで知りあったモヒニーはムンナに一目惚れ、しかし彼はミス・キャンパスにお熱を上げる。スッタモンダの末、ムンナがモヒニーに開眼。大学の屋上で彼女に迫るものの、つむじを曲げたモヒニーに袖にされたムンナは「ここから飛び降りるぞ! 1! 2!! 3!!!」と叫ぶのだが、これが歌に対応しているのは言うまでもない。ちなみに落下したムンナはコンクリートに激突しながらも、全身を包帯に包む重傷で助かり(毛深いからか?)、愛のミュージカルとなる(別のナンバーだが)。サブタイトル「A
Violent Love Story」に相応しい??
さて、我らがヒーロー、ムンナ・バーイの相棒役はエイミー・マディガンに相当する女ガンマンでなくて、「Kasam(誓い)」(2001)のチュンキー・パンディー、まだスリムな頃のジョニー・リーヴァルらがまとめて担当。彼らはムンナの学友たちだ。
彼らを従えてモヒニー救出へと向かうムンナをインスペクター(スレーシュ・オベローイ)が呼び止め、ここからキャンパス・シーンの長い回想へとなる(下敷きにしてるのは掴みとクライマックスだけで、3分の2以上はオリジナルの回想シーンなのだ)。
そして、ようやく見られるモヒニー奪回シーンは、スラム街のオープン・セットを破壊しまくり、「マッドマックス2」(1981=豪)か「グレート・スタントマン」(1978=米)か、と言うほどのスペクタクル・アクションが展開!
またムンナは冤罪で度々捕まえられ、3度(!!!)も法廷シーンがある。牛顔の弁護士役の人はこの手の役が多くて、確か「ラジュー出世する」Raju
Ban Gaya Gentleman(1992)の法廷シーンにも出ていたと記憶する。
アヌパム・ケールもこの頃だけに、金にうるさく酒に弱い嫌われ親父役。「Dil(心)」(1990)、「Beta(息子)」(1992)の系譜であるが、なんと本作ではマードゥリーを鞭打ちさえする! モヒニーが拉致されたのも、元はと言えば彼がギャングに入れ知恵したため。それと、「Tezaab(劇薬/酸)」とは、彼が妻に酸を浴びせたことからタイトルになっている。
モヒニーを拉致するギャングのボス役が、キラン・クマール。ウィレム・デフォーのふてぶてしさはなく、ただ勢いあるだけなのがサビシイ。
インスペクター役のスレーシュ・オベローイも精悍な印象で、旧知のムンナに温情を示し、冤罪を暴く。彼が一旦は引き止めたムンナを長い回想後にモヒニー奪回へ行かせてしまうのは、ムンナの両親が勤める銀行にギャングが押し入った際、突入したがるムンナを止め、結局は両親が殺されてしまった経緯が伏線となっていたためだ。
監督のN・チャンドラは1980年代半ばから活躍するが、本作が唯一のビッグ・ヒット。台詞は「Aks(憎しみ)」(2001)のカムレーシュ・パーンデー。振付は、「Rangeela」でバックグラウンド・ダンサー役のウルミラ・マートンドカルが付いているということになっていたサロージ・カーンが担当。
*05.09.20追記
ジャヴェード・アクタールは「ek do teen」でFilm Fare Award作詞賞にノミネート、「kehdo
ke tum」のアヌラーダー・パウドーワールも女性プレイバックシンガー部門でノミネートされたが、惜しくもアルカーに破れた。
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