ひんでぃーこれくしょん<T>
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!
   
<TIRAKITA>でDVDを購入する
ティラキタ日本語字幕対応


<TIRAKITA>でCDを購入する

オススメ・フィルミーソング
kya hua tujhe
アルカー・ヤーグニク
bindiya chamke
アルカー・ヤーグニク
ソーヌー・ニガム
mehndi hai lagi mere hatho mein
ソーヌー・ニガム
ジャスピンデール・ナールラー
mubbarak eid mubbarak
ソーヌー・ニガム
スクヴィンダール・シン
スニハー・パント
kyon khanke teri choodi
アルカー・ヤーグニク
カマル・カーン

Tumko Na Bhool Paayenge/2002 02.08.13 ★★★
製作:ゴールダーン・タンワーニー、アジャヤ・アチャルヤー/監督:パンカージ・パラーシャル/ストーリー・脚本・台詞:ルミー・ジャフリー/撮影:トーマス・ゼーヴィエル/詞:スダーカル・シャルマ、ジャリーズ・ラシード、サリーム・ビジュノーリー/音楽:サジード-ワジード、ダブー・マリク/背景音楽:スリンデール・ソーディー/振付:ファラー・カーン/美術:R・ヴァルマン/アクション:マヘンドラ・ヴェルマ/編集:スリニワス・パトロー
出演:サルマーン・カーン、スシュミタ・セーン、ディヤ・ミルザー、シャラート・サクセーナ、パンカージ・ディール、ムケーシュ・リシー、ガジェンドラ・チョハーン、アンジャン・スリワスターワ、アロークナート、ラザック・カーン、ラージパール・ヤーダウ、スミート・パタック、ニシガンダー・ワド、ガルギ・パテール、インデール・クマール
友情出演:アルバーズ・カーン、ジョニー・リーヴァル
ゲスト出演:サダーシヴ・アムラープールカル、アニル・ナグラート
公開日:2月22日 (上半期トップ8→年間18位)


STORY

ヴィールー(サルマーン)は、ラジャスターンに暮すタークルの一人息子。恋人ムスカーン(ディヤ)との結婚も決まり、何不自由ない幸せな日々にあった。しかし、ヴィールーは、何者かに追われる幻覚をしばしば見るようになる。そして、結婚式の当日、荒くれたマフィアたちが乗り込んで来て・・・。

Revie-U
 *「真相」には触れていません。
まず、ヴィールーを取り巻く人々を紹介しておくと、父親タークル・プラタップ・シン役にシャラート・サクセーナ。ヴィールーに強く育って欲しいと毎朝、卵4個に搾りたてのミルクを飲ませ、親子でジョギングするものの、音を上げるのはヴィールーの方。祭の行事で行われるレスリング大会では、なんと自ら土俵に上がってしまう! それだけに、彼の息子を想う深い父性愛は胸を打つ(近年の日本では映画も含めて、とんと見かけなくなったタイプだ)。
年下の妻役は、ニシガンダー・ワド。初老のシャラートに比べ、かなり若くて美しい母親である。
恋人のムスカーンには、「Deewanapan」(2001)にも出ているミス・アジア・パシフィック2000ディヤ・ミルザー。美人は美人だが、アイシュワリヤー・ラーイをマイルドにした顔立ちで、声もアミーシャ・パテールそっくりと個性に欠けるのが難点。
そんな彼女が祭りの記念写真屋で飛び上がって喜んだのが、リティック・ローシャンのパネル・コーナー。一方、サルマーン・カーンの横にはアイシュのパネルが置かれ、走り去るディヤーを追うため「ごめんよ、一緒に写れなくて」などというジョークが用意されている。
これに、明るい使用人のララン(ラージパール・ヤーダウ)が加わる。ヴィールーの性格も慎ましい好青年とあって、さながらスーラージ・R・バルジャーツヤー作品に登場するプレームである。

そんなヴィールーを、時より不吉なフラッシュバックが襲う。
きっかけは、祭で開かれたレスリング大会。土俵に上がったプラタップ・シンが危うくなるや、ヴィールーは我を忘れて飛び出し、相手のレスラーを絞め殺す勢い!
HSSH(みんな一緒に)(1999)の世界から一転、カランとアルジュンKaran Arjun(1995)へシフトする(狙ったわけではないだろうが、プラタップと闘うレスラー役は、カージョールのボディガードをしていた大男)。
ここで、ヴィールーたちはヒンドゥー聖者のところへ前世占いに行くのだが、登場するのは、なんとジョニー・リーヴァル扮するインチキ・ババ。しかも「カランとアルジュン」のトランス系スタンダップ・コメディを始めてしまう!!!(ラーキーの物真似があったりして可笑しい。おまけに見料をディスカウントしてくれる)

この話を当然プラタップは信じない。しかし、ヴィールーは自分の体にある弾痕を見つける。果たして、本当に輪廻転生なのか?!
すると結婚式の最中、銃を隠し持ったむさ苦しいロン毛の男たちが現れてヴィールーを押さえ込む。母が手をかけそうとなると、ヴィールーの怒りが爆発! ここでも、あっと言う間に男たちを倒し、それだけでは飽き足らず拳銃を奪って射殺に到るのだ。
プラタップの時もそうだったのだが、ここでもオームのペンダントヘッドやマントラのBGMで強調される。
サルマーン本人はムスリムなのだが、ヒンドゥーのヒーローを演じることに慣れっこなのだろうか、などと想ってしまう。

襲って来た男たちは、ヴィールーが行ったことのないはずのムンバイーのマフィアであった。それが何故、彼を襲ったのか?
やはり「カランとアルジュン」なのか??
ここでプラタップが「実は、おまえはワシの息子ではない」と宣言し、意外にも時に喜び、時に悲しみK3
G(2001)的展開へ!!
いや、プラタップの息子ヴィールーは確かにいた。ところが、軍隊の休暇で戻って来た途端に出兵が決まり、そのまま還らぬ人となったのだった。
この実の息子のヴィールーを演じるのが、なんと「友情出演」のアルバーズ・カーン!!! これにはウルトラCの驚きであったが、同じ兄弟でも登場するだけでガクンと映画の空気が落ちてしまい、二度驚かされる。
続く葬儀の回想シーンで、荼毘に付されたヴィールーの遺骨をヒンドゥーのしきたりに則ってプラタップが川へ流したその時、水面から浮かび上がったのが銃弾に傷ついた、もう一人のサルマーンであった。
これをプラタップたちは息子の生まれ変わりとして受け止め、愛を注いで一緒に暮していたわけである。が、葬儀に出席していたムスカーンたちもこれを知っていて、皆で知らないふりをしていたのだった。

後半は、ムンバイー篇「自分探し」の旅となる。
失われた記憶のフラッシュバックに彷徨い疲れたヴィールーの見る幻想ミュージカル・ナンバーが「kya hua tujhe」。この中でヒロインが、昼のムスカーンから夜のメークにバトンタッチされる。扮するスシュミター・セーンは元ミス・ユニヴァースだけあって、さすがにスケール感がぐっとアップ。
そして、「義母」の祈りがヴィールーをモスクへと導き、やがて彼がムスリムの青年アリだったことが判明。
射撃チャンピオンのアリは、ボンベイ特捜部のシャルマからマフィア殲滅のオファーを受けていた。親しいチャチャがマフィアに殺されると、マフィア狩りを行う。だが、チーフ・ミニスター暗殺の汚名を着せられた上、ラジャスターン行きの列車で何者かに撃たれたのだった・・・(この先は、一応伏せておきます)。

後半のサポーティングには、マフィアに殺されるムスリムのチャチャ役にアロークナート、アリの親友インデールにBaaghi(反逆者)(2000)のインデール・クマール(発音はインダールに限りなく近い)。
お馴染みラザック・カーンも今回はムスリム役とあって、どこか楽しげだ。
アリとインデールにマフィア狩りを誘うコモン・コミッショナー・シャルマ役にムケーシュ・リシー。例によって、見当違いの捜査でアリをCM暗殺犯として追い、彼から真相を聞かされればすんなり信じてしまうところがムケーシュらしくてよい。さらに、ムスリム・コミュニティーのパーティーではダンスも披露!
そして、胡散臭いHM役に定番アンジャン・スリワスターワ。暗殺されるCM役にサダーシヴ・アムラープルカルがゲスト出演、と脇役ファンには堪えられない布陣だ。

ストーリーは「ロング・キス・グッドナイト」(1996=米)の焼き直しということだが、サルマーンを主役に据えたところがポイント。やはり「カランとアルジュン」を彷彿とさせる仕掛けに負うところ大きい。
サルマーン自身もアクションに燃えていて、10mはあろうかという断崖からの水中ダイヴ(負けじとシャラートも続く!)、20mはあろうかというビルの屋上からのリペリング降下、疾走する列車に飛び乗るなど、ボリウッドならではの吹き替えなし!! ラストの肉弾戦では、筋肉スターの本領を見せつける。
加えて、一連のプレーム的ナイーヴさもあって、まさに一粒で二度おいしいサルマーンである。

ルミー・ジャフリーの脚本は、フラッシュバックに戸惑う前半がややダレ気味。
監督パンカージ・パラーシャルの演出は今一つだが、サルマーンの友人であるアクション監督のマヘンドラ・ヴェルマが気を吐いた殺陣をみせる。
サジード-ワジードダブー・マリクの音楽は、まずまず。ファースト・ミュージカル・ナンバー「bindiya chamke 」におけるラジャスターンのロケーションは、スイスやニュージーランドに勝る美しさであるし、ヒンドゥー・パーティーばかり見せられるボリウッド映画にあってムスリム・コミュニティーにおけるダンス・ナンバー「mubbarak eid mubbarak」は珍しくて興味深い。
反面、結婚式ナンバー「mehndi hai lagi mere hatho mein」での若手男性バックグラウンド・ダンサーが一様に茶髪なのが興醒めであるが。

ところで、本作最大の見どころは、モスクで祈るサルマーンの姿だろう。
手足、口や鼻を清め、敬虔にクルアーン(コーラン)を唱えるシーンが丹念に紡ぎ込まれている。続く回想シーンで「ムスリムを演じるサルマーン」を見るのもなんとも不思議なものだ。
しかし、考えてみると、本来ムスリムながらずっとヒンドゥーを演じて来たサルマーンだけに、「ヒンドゥーだと思っていたら実はムスリムだった」ヴィールーに相応しく思える。
ここで思い出されるのが、製作プロダクションがBABA FILMSということだ。そう、冠についいてるBABAとは、シルディー・サイババなのである。彼はヒンドゥー行者のように見えながらモスクに住み、彼を篤く慕うムスリムからもヒンドゥーからも「どちらか」生涯判断がつかなかった聖者として知られる(本作で見るようなレスリング大会を祭の日に開いたという)。
そんなことあってか、クライマックスで悪を打ち倒すヴィールーの首にオームのペンダントとムスリムのお守りがぶら下がり、クルアーンとヒンドゥー・マントラが重なって被さる。
もっとも、ムスリム原理主義者はこれを嫌がるだろうし、ジョニー・リーヴァル扮するインチキ・ババのキャラクターにはヒンドゥー原理主義者が憤慨するだろうが、そういう意味で本作はシルディ・サイババ的確信犯と言える。

<TIRAKITA>で正規盤DVDを購入する

<TIRAKITA>で正規盤CDを購入する

*追記 07.01.01
負傷し記憶を失った状態で助けられ、我が子として育てられながらある日、本来の記憶を取り戻し、自分探しの旅へ出る設定は、若きアミターブ・バッチャンレカーが共演した「Do Anjaane(知られざる者ふたり)(1976)からの継承。ふたりの役名がアミット、レカーというのも、今となっては意味あり氣である。アミター・ジーがDon(ドン)(1978)に先駆けて、庶民の青年と富豪の養子というダブル・ロールを好演しているのも見物。

 
 
 

 

(c) Copyright 2001-7 Studio Third Eye,Namaste Bollywood. All Rights Reserved. since 2001.01.01.
★承認なしの直リンクを禁じます。

FRONT PAGE  ボリウッドスーパースター列伝  脇役商会  これくしょん  メール  リンク