ひんでぃーこれくしょん<K>
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!
   

アッチャー・ソングス
dil mera tod diya
アルカー・ヤーグニク
kitni bechain hoke
アルカー・ヤーグニク
ウディット・ナラヤン
kal raat ho gayee
アルカー・ヤーグニク
クマール・サーヌー
kol to saathi chahlye
クマール・サーヌー
mohabbat ho na jaye
アルカー・ヤーグニク
クマール・サーヌー
zindagl ban gaya ho tum
アルカー・ヤーグニク
ウディット・ナラヤン


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Kasoor過ち/2001 01.03.28/05.11.27Re ★★★
製作:ムケーシュ・バット/監督:ヴィクラム・バット/脚本:ハメーシュ・バット/台詞:ギリーシュ・ダーミジャー/撮影:プラヴィーン・バット/作詞:サミール/音楽:ナディーム-シュラワーン/背景音楽:ダブー・マリク/振付:ラジュー・カーン/アクション:アッバース・アリー/美術:ガッパ・チャクラボールティー/編集:アミット・サクセーナ
出演:アプルヴァ・アグニホートリー、アフターブ・シヴダサーニー、リサ・レイ、イルファン・カーン、ヴィシュワジート・プラダーン、アシュトーシュ・ラナ
公開日:2月2日(年間31位)


STORY
無罪の男を告訴し自殺に追い込んでしまった過去を持つ女弁護士シムラン(リサ)は、妻殺しの被告シェーカル(アフターブ)の弁護を受け持つ。が、次第に彼女はシェーカルに惹かれてゆく・・・。

Revie-U

リサ・レイのデビュー作。ボリウッド・レビューでは「女優失格」の烙印を押されていたが、モデル上がりの新人にしてはまずまずの出来。法廷シーンで検察側証人に詰め寄り、証言を覆す芝居も堂に入っている。
2000年以降にデビューした若手の中ではまだマシな方であるが、カナダ出身、ポーランドの血が混じっている「洋顔」のため、インド人受けしなかったのだろう。彼女は本作でボリウッドから一旦身を引き、テルグ映画「Takkari Donga」(2002)に出演した後は、もっぱらNRI女優として「Bollywood/Hollywood」(2002)やWater(2005)などのヒングリッシュ映画や海外資本作品で活動を続けている。

女殺しのシェーカルを演じるは、アフターブ・シヴダサーニー。子役から脱した再デビュー作「Mast(陶酔)(1999)の直後ながら、なかなかにオトナの芝居ぶり。もっとも、敏腕女流弁護士が立場を忘れて引き込まれるほどかは、別。
キナ臭い本作のストーリーから思い出されるのは、2000年に彼のマネージャーがアンダーグラウンド絡みで殺害され、アフターブ本人も警察に事情聴取されたという事件だ。まさか、それがキャスティングの理由や、シェーカルの役作りに影響しているわけではないだろうが。

さて、シムランの同僚で彼女に惚れているアミット役が、Pyaar Diwana Hota Hai(恋に狂って)(2002)のアプルヴァ・アグニホートリー。またまた今回も影の薄いフラれ役。ただ、ボリウッドではデビュー順の年功序列でクレジットされるため、アプルヴァがアフターブを差し置いてトップ・ビリングとなっている。

ヴィクラム・バットの演出は手堅く、マサーラー・サスペンスにありがちな破綻度は低い。アラビア海越しに望むムンバイーの遠景に暗雲が立ち込め、雷鳴が響く中、控えめにクレジットされてゆくオープニング・タイトルバックが実にムーディー。
裁判シーンでも検事が証言台のマイクをさりげなく証人の口元へ向けたり、重要な証言をもたらした女性証人の腕にシムランがそっと触れて礼を言うなど、意外にも丁寧な演出が為されている。
しかしながら、つかみの殺人シーンでひとり寝入る女に殺人犯が忍び寄る演出は、実はパロディだった、と勘ぐってしまうギリギリの展開。というのも、Khidali 420(偽闘士)(2000)はじめ、ボリウッド映画でよくあるはぐらかしだからだ。
一方、リサの登場シーンでひとり残業する彼女に物音が聞こえ、その実、誕生日のサプライズ・パーティーだった、というのもいただけない。
シムランとシェーカルが魅かれ合う逢引ナンバー「kitni bechain hoke」中、彼女の想いに引き摺られ、車で彼女を送り届けたシェーカルがバルコニーチェアで窓ガラスを叩き割って家宅侵入しては彼女をひしと抱き寄せるなど、インド人監督らしき力強い演出も。ここらへんが、怒れるリティックの姿で観客を揺り動かしたAap Mujhe Achche Lagne Lage(2002)の激情ナンバー「meri jaan」に通じるのだろう。
ただし、ハリウッドのイタダキ者で知られるヴィクラムだけに、果たしてクライマックスはどこかで観たような・・・。実は、ここからRaaz(神秘)(2002)のアイディアが??

ナディーム-シュラワーンによるフィルミーソングは、どれも雰囲気よし。 裁判が進むにつれて、シェーカルの女性関係が次々と暴れ、シムランが涙ぐむ傷心ナンバー「dil mera tod diya」は、ディスコティックなリズムにアルカー・ヤーグニクのメローな歌声が絶妙にからまって印象的。ただ、全般的にダンス・シーンがないのは、当時の流れであったニューウェーヴ路線を狙ったわけではなく、単にリサが踊れないためだろう。
そのくせ、コレオグラファーとしてラージュー・カーンがクレジットされているが、これは定番スイス・ロケなど、ミュージカル・ナンバーをダンスなしで演出した、ということであろう。

サポーティングは、事件を捜査するインスペクター・ローカンデー役にBadal(雲)(1999)のアシュトーシュ・ラナ。クセのある警部だが、案外正義の人。本作が踏み台になって、ヴィクラムの次作「Raaz」では終盤、憑依され敵役に転じるプロフェッサー・アグニ・スワロープ役を得た。
その部下に「Shakti(力)(2003)で隣村実力者役のアヌパム・シュヤーム。例の濁ったギョロ目が事件を一層不可解に?!
シェーカルを追及する検事にイルファン・ カーン「Ghaath(殺人)(2000)で見せたふてぶてしさはなく、ただ目つきが鋭いだけに終わっているのが残念。
冒頭、すぐに殺されてしまうシェーカルの妻プリティー役に、「LOC Kargil」レッドマウンテン(2003)でマノージ・バージパイの妻を演じているデヴィヤー・ダッタ。この後、彼女は大いに成長して、ヤーシュ・チョープラ7年ぶりの監督作品「Veer Zaara(ヴィールとザーラ)(2004)でFilm Fare Awards助演女優賞にノミネートされた。
検察側証人にしてシェーカルの愛人プージャ役に、Chalte Chalte(2003)の捜索ナンバー「ghum shuda」にてシャー・ルーク・カーンらとラーニー・ムカルジーを探し回る下町の花売り娘ラダーを演じているスシュミター・ダーン
証人ジミー役に、Phir Bhi Dil Hai Hindustani(それでも心はインド人)(2000)のヴィシュワジート・プラダーン。今回はあまり出番がなく、証人喚問に腹を立てて、シムランを少し脅しかけるに留まる。
証人ラスタム・ソーダウォーターワーラー役に、Jankar Beats(2003)で離婚調停をぶち壊しにしてしまう弁護士を演じていたクルーシュ・デブー。本作でも喚問中に失言を吐き、傍聴席を笑いの渦に・・・。
偽証して判定を覆してしまう証人パヤル役に、Taal(リズム)(1999)でアクシェイ・カンナーの妹役だったプリトヴィー・ズッシー
また、冒頭の警察署内でローカンデーと話し込んでいるのは、Mission:Kashmirアルターフ(2000)のスィーク、グルディープ・シン役だったヴィニート・シャルマか?

 
 
 
 
 

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