ひんでぃーこれくしょん<J>
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!
   

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ウディット・ナラヤン
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ソーヌー・ニガム
tere sang pyar mein
ウディット・ナラヤン
アルカー・ヤーグニク
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ソーヌー・ニガム
prashant roop salona rera dekh ke
ソーヌー・ニガム
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Jaani Dushman:Ek Anokhi Kahani(命敵:奇譚篇)/2002 02.10.14 ★★★
ジャーニー・ドゥシュマン:エク・アノーキー・カハーニー
製作・脚本・監督:ラージ・クマール・コーフリー/ストーリー:ラジンデール・シン・アーティーシュ/脚本:ナヴィーナ・バンダーリー/台詞:K・K・シン/撮影:トーマス・A・ザビエル、ダモダール・ナイドゥー/詞:サミール、デーヴ・コーフリー、ニティン・ライカル/音楽:アナン-ミリンド、アナン・ラージ・アナン/音楽・背景音楽:サンディープ・チョウター/振付:ガネーシュ・アチャルヤー、ボスコー、セアセル/アクション:ティヌー・ヴェルマ、アッバース・アリー/SVX:ゴーヴァルダン・ヴィグラハム/美術:スニール・シン、パワン・ヴェルマ/編集:クク・カッコー、ディリープ・ダラーク
出演:サニー・デーオル、アクシェイ・クマール、スニール・シェッティー、マニーシャ・コイララ、アフターブ・シヴダサーニー、アディティヤ・パンチョリー、シャラード・カプール、アルシャード・ワールシー、ラジャート・ベディ、シッダール、デーニーシュ・ヒングー、キラン・クマール、ジョニー・リーヴァル、ウパサナ・シン、アチュール・アグニホートリー、キラン・ラトード、モーヒニー・シャルマ、アムリーシュ・プリー
公開日:8月16日
(年間14位)

STORY
カラン(サニー)と恋人のデヴィヤー(マニーシャ)は、キャンパスの仲間にレエプされて自害を図る。そして、彼女の前世ヴァサンダラーの恋人である蛇の精カピール(ムニーシュ)が、デヴィヤーを見殺しにした連中を次々と殺害してゆく・・・。


Revie-U

冒頭の結婚式シーン。アクシェイ・クマールスニール・シェッティーはよいとして、ランバー(ダイエットの成果が出て、以前より「少し」スリムに)、MMBSB(2001)のアルシャード・ワールシーKyo Kii...Main Jhuth Nahin Bolta(なぜなら・・・私はウソは申しません!)(2001)のシャラード・カプールアディティヤ・パンチョリーアフターブ・シヴダサーニー(しかも普段着)、プレイバック・シンガーのソーヌー・ニガムと続々、B級っぽいメンツが続々登場。なにしろ、花婿役が「Ansh」(2002)のラジャート・ベディだ。
サブヒロインが、Yaadein(思い出)(2001)で三姉妹役だったキラン・ラトードジョニー・リーヴァル主演作「Yeh Mohabbat Hai(これが愛だ!)(2002)のモーヒニー・シャルマ(彼女だけ現場音)。
これに、顔見せサポーティングとして、デーニーシュ・ヒングーキラン・クマール、ジョニー&ウパサナ・シンBadal(雲)(2000)コンビ、Hum Tumhare Hain Sanam(私はあなたの愛しい人)(2002)のアチュール・アグニホートリー、スター・トレーナーのケヴィン・パッカードなどなど。そして、トドメが学長神父役のラージ・バッバル

この冒頭で、花嫁と初夜を勤しみに部屋へ消えた花婿ラジェーシュが、突然窓を突き破って墜落死! シャラード扮するヴィクターが記念写真を現像してみると・・・なんと、花嫁の姿が写っていない!! そう、これはRaaz(神秘)(2002)に続く心霊物??
そして、マニーシャ・コイララが現れ、彼女が「回想する」回想シーンとなる・・・。
マニーシャ演ずるデヴィヤーは女子大生。ところが、学友のラジェーシュとマダンに恨みを買って、彼らにレエプされそうになる。これを助けに突如現れるのが、サニー・デーオル扮するスティディのカラン!! 例によって、人間機関車ぶりを発揮し、レエプ未遂犯のふたりを懲らしめる。
ところが、許しを乞うふたりを認めようとしないデヴィヤーが、キャンパス仲間から例の「インド式論法」連射により逆バッシングされてしまうのだ。もちろん、ラジェーシュらが性根を入れ替えるははずもなく、デヴィヤーをおびき出し再度、彼女をレエプ完遂してしまう!!
マダン役のシッダールBaazigar(賭ける男)(1993)ではヒロインに想いを寄せるインスペクター役だったものの、最近では「Pitaah(父)(2002)でも年端もいかない少女をレエプするなど、この手の役柄が続く。

実は、その少し前のシーンで、デヴィヤーは妙な歌声を聴くなり寮から抜け出しては縄文杉の如き大木から抜け出た蛇の精(!!)にして前世の恋人(!!!)カピールに再会していたのだ。
はじめ彼女は彼の言葉を信じなかっため、過去世のヴィジョンを見せられるのだが、ここでクレオパトラ風衣装&CGI合成ナンバー「aja(おいで)となる(サウンドもなかなかキッチュ)。
カピールと彼女の前世ヴァサンダラーが岩の上で踊っていると(ふたりのうちどちらかが重かったため?!)岩が崩れ、洞窟の中で瞑想していた聖仙をケガさせてしまい怒りを買うのだ!
一挙にヒンドゥー神話の世界へシフトしてしまうのにも驚かされるが、なんと、このリシー役がアムリーシュ・プリー!!
こうしてデヴィヤーは前世を思い出すが、同時に現世ではカランというスティディがいたことをも思い出すのであった。慌てて寮に戻った彼女の部屋へまたもCGIのコブラが侵入。顔だけがモーフィングでカピールとなり、しばし会話が続くのだが、ここでブッ飛ぶのが蛇と会話してる最中に電話が鳴り、彼女が平然と電話へ出てしまう演出。もう日常と非日常が平然と交差するところがスゴイ!!!!

そんなわけで、デヴィヤーが自害してしまうとマニーシャの出番はほぼ終わり、代わりにカピールが「見殺しにした連中」に復讐してゆくわけだ。
このカピールに扮するのが、ムニーシュ・コーフリー。なかなか丹精な顔立ちで、体格もよく、バイク・テクもまずまずで、難なくアクションをこなすものの、しかし、それだけの印象。
しかも、登場時の衣装がムキムキマン風、復讐モードはバットマン風にチェンジ(というか、ロングコートの仮面ライダー)。何故か、首を動かす時に「ロボコップ」(1987=米)風SEが入る。
その上、自由自在に変化するところなど「T2」(1991=米)のT-1000。リキッドメタル弾抜け&復活あり、お馴染み「マトリックス」(1999=米)の弾避けあり、「M:I-2」(2000=米)のバイク・ターンあり、と「リターナー」(2002=CX・東宝)の向こうを張るイタダキぶりだ。

これらに見るようなハイテクVFXワイヤーワークなどの最新テクニックが惜しげもなく使われる一方、美術の出来が「マタンゴ」(1963=東宝映画)級なのがフリーキー。
製作・脚本・監督を兼ねるラージ・クマール・コーフリーは、ベテラン監督のはずであるが、全般的に状況・位置関係・時間軸を無視した思いっきりC級な演出力なのに唖然とさせられる。
彼は、1979年にスニール・ダット主演で同名の作品を手掛けており、今回は「Ek Anokhi Kahani(アメージング・ストーリー)とサブタイトルを付けていて、よほど自作に思い入れがあったのだろう。

かなり意外だったのは、サニーとアクシェイが「共演」していることだ。本作でもアクションを担当したティヌー・ヴェルマなど、「サニーはアクシェイとはゼッタイ共演しない!」と、自分の監督作品Maa Tujhe Salaam(母なる女神よ、汝に礼拝を)(2002)のインタビューで断言し、わざわざアクシェイをキャスティングから外していたほどだ。
そんなわけで、今回はふたりが同じシーンを共有してはいない。アクション監督や撮影監督が2人立てられているところをみると、サニーのパートのみティヌーが担当し、それ故、彼の人間機関車ぶりが発揮されているのだろう。
そんな撮影状況と脚本のお粗末さが手伝って、各エピソードは分断されていて、さながらオムニバス映画のような印象を受ける。
稚拙なキャメラワーク&間の悪い編集に興が削がれつつも、ミュージカル・ナンバーとなると、これがなかなか! サニー&マニーシャを(出演者の)ソーヌーとジャスピンデール・ナールラーがプレイバックする押しまくりのファンキー・ナンバー「chal kuriye」など、否が応でも盛り上がってしまう。
ちなみに、サニーの弟役であるソーヌーは子役出身で、ここ数年、俳優として本格デビューしたくてしたくてしょうがなかったらしいのだが、演技は子役時代そのまま。もちろん、自らプレイバックしたナンバー「jaaneman tu khud hai」も用意されている。

クライマックスは、もちろん「M:I-2」「T2」の死闘再現。アクシェイも惨死、サニーも串刺しとなるものの、ラージ・バッバル扮する学長神父の祈りが神に通じ、キリスト教、ヒンドゥー、イスラームのシンボルが三位一体化し、サニーを復活させる!!! これによりカピールは2つに引き裂かれるのだ。
「祈り好き」なヒンドゥーは大いにエキサイトしそうだが、「神は唯一アッラーのみ」とするムスリムとしては、この場合、どう受け止めているのだろうか? いつも気になる点である。
もう一点。よ〜く考えてみると、カピールとデヴィヤーは連携して復讐(憑依)しているのだから、カランとカピールの死闘において、デヴィヤーが現世(というか、最前世)のスティディであるカランに対して気持ちが揺らぐなどしてもよさそうなものだが、どうもラージ・クマールはそこまで気が回らなかったようだ。

興行的には惨憺たる結果に終わった・・・かと思いきや、11位に喰い込む健闘ぶり!
カルト度も高く、こんな作品こそ東京ファンタでオールナイト上映して頂きたいものだが、そうなると「インド映画=おバカ映画」の公式化が更に加速するので、やっぱり望まないでおこう。

追記07.07.18
ラージクマール・コーフリーの監督作「Nagin」(1976)でも冒頭のパーティーで集まった男たち、スニール・ダットサンジャイ・ダットの父)、フェローズ・カーンファルディーン・カーンの父)、ヴィノード・メーフラーレカーの元夫)、カビール・ベディアニル・ダーワンデーヴィッド・ダーワンの兄)、サンジャイ・カーンザイェード・カーンの父)らが蛇の精ジーテンドルトゥシャール・カプールの父)を殺したことから、その恋人リーナ・ローイによって次々と殺されてゆく……というまったく同じ展開。
女優陣もレカームンターズヨギーター・バーリーミトゥン・チャクラワルティーの妻)、プレーマ・マラヤンニーラム・メーフラーアルナー・イラーニーインドラ・クマールの姉)とやたら豪華。B級なストーリーのわりにマルチスターを組むところも本作と同じ。コーフリーの演出も大枠は据置であることがわかる。
 
 
 
 
 

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