ひんでぃーこれくしょん<J>
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!
   

アッチャー・ソングス
theme song
スデーシュ・ボースレー
tu asshiqui hai
KK
sono na
シャーン
jab kabhi
KK
マハーラクシュミー・イェール
jo gaya vo gaya
KK
ヴィシャール・ダドラニー
ruk ruk ruk
アミット・クマール
ヴィシャール・ダドラニー
humein tumse pyaar kitna
アミット・クマール
KK
sahi hai re
ウディット・ナラヤン
tera muskurana
シャーン
boss kaun hai?
アミット・クマール
シェーカル・ラヴジヤーニー
ヴィシャール・ダドラニー

Jankar Beats(ジャンカール・ビーツ)/2003 05.11.18 UP ★★★★
製作:ランギータ・プロティーシュ、ナンディー/監督・原案・脚本・台詞:スジョーイ・ゴーシュ/台詞:スレーシュ・ナーイル、マラープ・ザヴェーリ/撮影:マザール・カムラーン/美術:オムン・クマール/アクション:シャミン・アーズミー/振付:ニメーシュ・バット、テレンス・ルイス、ロリーポップ、ピユーシュ・パンチャル/音楽:ヴィシャール-シェーカル/作詞:ヴィシャール・ダドラニー/編集:スレーシュ・パーイ
出演:ラホール・ボース、サンジャイ・スリー、リンキー・カンナー、リヤ・セーン、ジュヒー・チャーウラー、シャヤーン・マンシー、イクラール・カトリ、アルチャナ・プーラン・シン、ディンヤール・コントラクター
公開日:6月20日
Film Fare Awards:R・D・バルマン賞(ヴィシャール-シェーカル)
Zee Cine Awards:男性プレイバックシンガー賞(シャーン「suno na...」)

STORY
年に一度のバンド・コンテスト「ジャンカル・ビーツ」での優勝を夢見るリシー(ラホール)ディープ(サンジャイ)。それに若いニール(シャヤーン)が加わって・・・。


Revie-U
インド映画ながら英語劇で、しかも洋画に合わせた2時間余りの「短め」というヒングリッシュ映画が、2000年以降の新たな潮流となって久しい。
本作も2時間15分ながら完全な「ヒングリッシュ映画」というわけではなく、大半はヒンディーの台詞で進行する。もっとも登場人物は、例の巻き舌「インド英語」でなく流暢な英語を使い、洗練されたところを見せている。
3人の男たちの友情物語というとDil Chahta Hai(心が望んでる)(2001)が思い出されるが、そう言えば、メジャー作品ながらテイストは正にヒングリッシュ映画であった。

唯一のスターであるジュヒー・チャーウラーは、ディープの妻シャンティ役。
若手の低予算映画にも理解を示して出演するところが好感が持てるが、妊婦役というのも驚き。まさに本当の妊娠中に出演したんじゃないか、と思ってしまうが、さすがに出産を経験しただけに、立ち上がろうとしたところで膝に手をつくなど妊婦の芝居もリアル。
女優としてはヒロイン役が望めなくなったものの、3 Deewarein(3つの壁)(2003)など、役柄を広げて出演作も増え続けている。

ディープ役のサンジャイ・スリーは、ラヴィーナ・タンダンと共演したDaman(2001)の記憶がある。好青年で芝居もよいものの、ヴォーカリスト役としては華に足りないのが今一つ。
リシー役のラホール・ボースは、アジャイ・デーヴガン主演Thakshak(カッター)(1999)で鮮烈な印象を残していたが、その後、自作の脚本を監督したヒングリッシュ作品「Everybody Says I'm Fine!(エブリバディ・セイズ・アイム・ファイン!)(2001)をカンヌに出品。その時、役者として出ていたスジョーイが本作の監督。彼らの友情がそのままリシーとディープに見て取れる。

劇中、リシーがやたらとSholay(1975)話を持ち出すが、これも映画のヒーローであるヴィールージャイにふたりの友情を重ね合わせてのこと。
「炎」といえば、インド映画史上最長ロングラン作品として今なお記録を更新し続けているが(2004年10月の段階で1521週!!!)、若いふたりのお気に入り映画という設定にも、その浸透ぶりが判ろうというもの。なにしろ後半、リシーとディープの友情にヒビが入りかけた時、タクシーのラジオから流れて来るのが名曲「yeh dosti(これが友情)なのだ(ただし、オリジナル・ヴァージョンではなく、シャーンがカバーしたもの)。

さて、もうひとり、彼らのアイドルとして取り上げられているのが、ボリウッド映画音楽の大家、R・D・バルマンだ。「ジャンカール・ビーツ」に出場するようなポップ・デュオながら、心の師として仰ぐのがR・Dと来ているのだから、これまたその偉業ぶりが伝わってくるというもの。なにしろ、リシーとディープという役名もバルマンに由来するのだから。
その他、「デーヴダース」ネタの会話や、喧嘩した妻に謝る場面でリシーがラジカセからラター・マンゲーシュカルのフィルミーソング(曲名未調査)を流したり、と、往年の映画が今もインドの人々の中に生きているのが感じられる。
(ちなみに、バルマンはクロノス・カルテットにもリスペクトされ、彼の伴侶アーシャー・ボースレーをフィーチャーしたアルバム「You've Stolen My Heart」が本年8月にリリースされた)

このアマチュア・デュオに憧れてギタリストとして参加してくる若者ニール役が、新人のシャヤーン・マンシー。今風の若者らしく、さっぱりとしたイケメンで、日本でいえば竹野内豊といったところか(実は、瓜二つだったりする)。
彼が恋しているのが、モデルまがいにスタイルのよいプリティー。演じるは、Qayamat(破滅)(2003)のリヤ・セーン。つっけんどんな台詞まわしが気になるが、シャヤーンともどもダンスもまずまずの出来。
ニールはやたらと奥手で、好きな娘を口説こうにもついつい「洗濯屋はどこですか?」と訊いてしまうのが可笑しい。そこでリシーとディープが愛のキューピットとなるべく、彼女が通う教会でロマンス・ナンバー「tu asshiqui hai」を披露してギターを弾くニールに彼女が魅かれるという展開を用意。曲中、プリティーが照れながら思い出し笑いしているかのように見えるのが微笑ましい。ついでに言えば、妊婦であるシャンティが老婆に席を譲って、プリティーと同一フレームへと移ってゆく脚本術にも感心。

リシーと別居中の妻ニッキー役は、Mujhe Kucch Kehna Hai(私に何か言わせて)(2001)のリンキー・カンナー「Pyar Main Khabhi Kabhi(時々愛して)(1999)でLux Zee Cine Awards 新人女優賞を受賞したものの、その後はパッとせず。「Yeh Hai Jalwa」(2002)では、ほとんど誰だかわからないほどだった。
今回は、離婚調停中に弁護士とデキてしまうという今風な役どころ。しかも、ニッキーを偲ぶリシーの回想シーンでは、「気持ちよくして欲しいの?」と運転中のリシーにフ●ラし始める大胆な(?)エピソードにも果敢に挑戦! 姉トゥインクル・カンナーのようなゴージャスな風貌ではないからメジャー作品のヒロインは難しいとしても、逆にこの手の映画で実力を伸ばして欲しいところである(と、思ったのだが、リンキーはすでに既婚。しかも、2004年11月に女子を出産していたっけ。このままでは、トゥインクル同様、引退してしまうのでは?)。

サポーティングは、エレベーターに乗り込む気取ったマダム役にMohabbatein(愛)(2000)のアルチャナ・プーラン・シン。セクシー熟女路線ながら今回は台詞がなく、ヒングリッシュ映画なのに例の鼻にかかったすかした英語を聞くことができないのが残念。
ふたりが務める広告代理店の社長にして、ニールの父親役がDevdas(デーヴダース)(2002)でアイシュワリヤー・ラーイ扮するパローを娶るヴィジャイェンドラ・ガートギ
鼻糞クライアント役にBaadshah(帝王)(1999)のディンヤール・コントラクター。間延びした芝居が氣を持たせる。
ニッキーの弁護士ながら彼女といい仲になっているのが、パルミート・セッティーDDLJラブゲット作戦(1995)でカージョールのフィアンセ、クルジート役だった髭剃り跡の濃い男。ピカピカ光る金歯が傷心のニッキーの気を引いた?
絶倫男(苦笑)ヴィジャイ役の、ラージャー・ワーイドも注目!
また、リシーの住むマンションの門番役でAashiq(愛人)(2000)などインドラ・クマール作品でお馴染みのマンマウジーが顔を見せている。


監督のスジョーイ・ゴーシュは、これがデビュー作。演出力は、カットバックを駆使したスレーシュ・パーイの編集も手伝ってなかなかに小気味よい。「炎」やR・D・バルマンを引用する懐古趣味の一方で、ふたりが請け負う広告仕事がコンドームだったり、ピー音の挿入など今風のモチーフを取り込み、さらにはリシーのフ●ラ事件(それが故に事故ってしまう!)など、かなり先走った描写も・・・。
本作の後は再び自作脚本で、ヴィヴェーク・オベローイ主演「Home Delivery(ホーム・デリバリー)が待機中! 他にマヒマー・チョウドリーがキャスティングされている。サウラーブ・シュクラのつるっパゲ・メイクからすると、テイストもヒングリッシュからマサーラー路線に一転しているのか、気になるところだ。

音楽監督のヴィシャール-シェーカル(作詞も担当のヴィシャール・ダドラニーシェーカル・ラウジアーニーのコンビ)は、リンキーの「PMKK」も担当。ジャンカール・ビーツにエントリー中のナンバー「humein tumse pyaar kitna」は、アミット・クマールのプレイバックもあって少々レトロちっくに聞こえるのがポイント。このナンバー、シャーンによる「PMKK」のナンバー「woh pheli baar」のリサイクルであるのはご愛嬌。
テーマ・ソングのスディーシュ・ボースレーのダミ声シャウトは、ムンターズラージェーシュ・カンナー主演「Apna Desh」(1972)のポピュラー・ナンバー「Duniya mein logon ko」が大本。

ジャンカール「ビーツ」とは言いながら、主人公たちが尊敬するのがR・D・バルマンだけに彼らの演奏するナンバーがメロディアスであるのが佳い。フィルミーソングは、どれもメローで秀逸。
劇中、R・D・バルマンを盛んに持ち上げたからではないだろうが、Film Fare Awards R・D・バルマン賞を、シャーンがニールの妄想ナンバー「suno na...」Zee Cine Awards 男性プレイバックシンガー賞を受賞(ただし、劇中はショート・バージョン)。
その他、SCREEN VIDEOCON AWARDSに作詞賞(ヴィシャール・ダドラニー「tu aashiq hai」)、音楽監督賞、男性プレイバックシンガー賞(KK「tu aashiq hai」)、Zee Cine Awardsに新人監督賞、脚本賞、台詞賞、編集賞でノミネートされた。

 
 
 
 
 

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