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ひんでぃーマサラこれくしょん<D> オススメ度 ★=陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!! |
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Durga(ドゥルガー)/2002 02.09.06 ★★★ 製作・ストーリー・脚本・台詞・監督:チャクラワルティー/撮影:アルン/詞:スダーカル・シャルマ、マルース・アテマージ/音楽:ヴィドヤー・サーガル/アクション:ホールセーメーン・バブー/振付:ラージ・シェーカル 出演:チャクラワールティー、プリヤンカ、サヤージ・シンディー、アンジャン・スリワスターワ、スニーハル 公開日:3月29日 STORY カレッジの人気者ドゥルガー(チャクラワルティー)は、級友となったガヤートリー(プリヤンカ)と恋に落ちる。しかし、ガヤートリーの父シヴァジー(アンジュン)が反対。それを聞きつけた地元のならず者たちがドゥルガーを締め上げたことから、2つの勢力がぶつかる抗争へと発展してしまう! Revie-U 1999年東京国際映画祭シネマプリズム部門で上映された「サティヤ」Satya(1998)に主演していたチャクラワルティーの製作・脚本・監督・主演作。 暗い夜道を一台の車がひた走るオープニング。車内には人相の悪い男たちが3人。時より、不思議な物音がする。男たちは車を止め外に出てみると、その物音がトランクから聞こえてくる。一人の男が鍵を渡して、トランクを開けさせる。中では、血まみれの男がもがき苦しんでいた! 兄貴格の男がトドメを刺す。 「殺し」の証拠を捨てに行く真夜中のドライヴだったのだ。 おお! ラーム・ゴーパル・ヴァルマーばりのニューウェーブ実録バイオレンス映画かと思いきや、タイトル・クレディット開けに登場するチャクラワルティーは、なんと明るい学園ヒーロー!! しかも勢いよく踊り出してしまうではないか!!! これが、「サティヤ」の陰鬱なチャクラワルティーの、テルグ映画界での真の姿だったのか?!? そのダンスといえば、上手いとか下手とかいうものとは別次元で実にダイナミック。やたらとシャー・ルーク・カーンのポスターが出てきているところを見ると、ライヴァル意識を燃やしているらしい?? この学園シーンは潤沢な予算を使った「Kuch Kuch Hota Hai(何かが起きてる)」(1998)のポップな絵図とは大違いだが、ハゲ校長が女教授に甘く囁かれたり、ロン毛(ただしヅラ)の学生にいちゃもんをつけるなど、明らかに「KKHH」のパロディー。 脚本・台詞もチャクラワルティー本人であるからして、他愛もないカレッジの日常シーンが続く第一幕は、インド国内マーケットを意識した構成であろう。「サティヤ」の向こうを張って、海外の映画祭を意識した野心作というわけではなさそうだ。 しかしながら、本作は一応ムンバイーが舞台となっていて、ヒンディーで撮影されている。ハイダラーバードを中心としたテルグ映画圏ではトップスターのチャクラワルティーが何故ヒンディー映画を撮りたがるのか? 南インドのスーパースター、カマル・ハッサンにしてもそうであるが、やはりヒンディー映画圏が全国区という認識があるのだろう。 ところが、キャストの顔の濃さを見ると、どうもメインの撮影はハイダラーバードで行った模様(ミュージカル・シーンのみ、少スタッフによるマレーシア・ロケあり)。まあ、予算的にはマーケットの小さいテルグ映画の枠内での製作あろうから、ボリウッド・メジャーと比べるのは酷であるが、その分、ローテクでがんばっている。 ストーリーの方だが、はじめはガヤートリーを無視していたドゥルガーが一転して彼女を追いかけ始めると、今度はガヤートリーが彼を毛嫌いし始める。「テルグ映画はリアリズム重視」というふれこみも手伝って、チャクラワルティーは例の「サティヤ」の暗いイメージが強かったが、なかなかノリがよく、これでは「テルグ語映画界のシャー・ルーク・カーン」ではないか。 ところで、このガヤートリーに扮する小奇麗だが華のない若手女優。どこかで見た顔だと思ったら、なんと「Mujhe Meri Biwi Se Bachaao(私を妻から救って!)」(2000)に出ていたセカンド・ヒロイン、プリヤンカ・トリヴェディであった! さて、この学園ドラマがいつの間にか、町を仕切るならず者たちの話になってくる。 こちらは、指をへし折ったり、手にペンを突き刺すなどボリウッド・メジャー作品ではあまりお目にかからないエグイ暴力描写でキャンパスの恋愛劇に水と油。これは、ガヤートリーの父親シヴァジーがマネージャーを務める映画館にたむろする連中の描写なのだが、一応伏線として機能する。 学園ドラマの方は、例によって娘のガヤートリーが男と付き合っていることを知ったシヴァジーが無理矢理縁談を進めてしまう。それを知ったドゥルガーが彼女との結婚を宣言! 父親は猛反対するのだが、このトラブルを知ったターパー一家のならず者たちがお節介にもドゥルガーを締め上げようとする。ここで、逆にドゥルガーがならず者を殴り倒してゆくのだが、そのひとりに刺されて重態となる。 ここから、ストーリーは意外な展開にシフトする。実は、シヴァジーに肩入れするならず者とは別のマフィアがあり、ドゥルガーはそのボスの息子だったのだ。一気にマフィア同志の抗争に発展し、血で血を洗う殺戮が起きる。 まったくの災難は、娘をドゥルガーに惚れられたシヴァジー一家だ。警察はターパー一家に肩入れするし、マフィア同志の争いに翻弄されてしまう。父親シヴァジーを演じるアンジャン・スリワスターワは嫌みなオヤヂ役が多いが、小心者というキャラクターが売りで、ターパー兄貴に扮するサヤージ・シンディーに恫喝されっ放し。 今回のサヤージは、「Shool(槍)」(1999)、「Daman」(2000)で見せた鬼気迫るキレ具合と例の甲高い声は抑え、パンチパーマの不敵なボスに徹しているのがかえって不気味だ。 その他サポーティングの面々はヒンディー映画では見慣れぬ顔ばかりだが、カレッジ仲間の太っちょグルーダット役のスニーハルはラーム・ゴーパル・プロデュースの「Love Ke Liye Kuch Bhi Karega(愛のために何かしよう)」(2001)にジョニー・リーヴァルをカモる詐欺師役で出演(本作の公開が遅れたため、こちらの方が先行となる)。 撮影は「Mohabbatein(愛)」(2000)、「Kaho Na...Pyaar Hai(言って・・・愛してるって)」(2000)のポスターが貼られていることからも2000年秋以降に行われたようだ。 ということは、本作と同じ「ロミオとジュリエット」物の「Josh(激情)」(2000)はリリース済みということで、またもやチャクラワルティーが抱くシャー・ルークへの過剰な意識を感じてしまうのであった。 なお、北インドでの興行はかなりの低迷に終わったが、それでもナーナー・パーテカル「Vadh」(2002)、新人映画「Yeh Mohabbatein Hai(これが愛だ!)」(2002)、ゴーヴィンダのハズレ作「Pyaar Diwana Hota Hai(恋に狂って)」(2002)よりは収益を上げている(ドングリの背比べではあるが・・・)。 |
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