<TIRAKITA>でDVDを購入する
アッチャー・ソングス
dum
サンディープ・チョウター
dum
ソーヌー・ニガム
jeena(jeena o tere liye)
ソームヤー・ラーオ
ソーヌー・ニガム
dil hi dil mein
ソーヌー・ニガム
ソームヤー・ラーオ
someday
アヌラーダー・シュリラーム
レスリー・レウィス
suntaja
スクヴィンダール・シン
ジョーリー・ムカルジー
パルティヴ・パテール
ソームヤー・ラーオ
babuji zara
スクヴィンダール・シン
ソーヌー・カカール
|
Dum(強靱)/2003 06.01.27 ★★★☆
ダム
原案・製作:バンティー・ソールマー/製作:モーラニス/脚本・監督:E・ニワス/脚本・台詞:メーラン/撮影:スレンドラ・ラーオ/作詞:サミール、アッバース・タイヤワーラー、ニティン・ライカル/音楽:サンディープ・チョウタ/振付:ガネーシュ・へグデー、アフメブ・カーン、ヴァイバヴィー・メルチャント/美術:R・ヴェルマン/アクション:アッバース・アリー・モーグル/編集:バーラト
出演:ヴィヴェーク・オベローイ、ディヤー・ミルザー、アチュール・クルカルニー、ムケーシュ・リシー、シーバ、スシャント・シン、ゴーヴィンド・ナームデーオ、ヤーシューラル・シャルマー、ニーナ・クルカルニー、ヴィヴェーク・シャークィー、サウラーブ・ドゥベイ、ヤーナ・グプタ、アナン・デーサーイー、チャンドラ・シェーカル・ガウタム、ムケーシュ・バット、ブルーノ
公開日:1月24日(年間33位)
STORY
人一倍正義感の強いウダイ(ヴィヴェーク)は、仲間のモーハン(スシャント)らと警官を志望する。教官シャルマ(ムケーシュ)の覚えもよく、カーヴェリー(ディヤー)との出逢いもあり、幸運に恵まれたかに見えたが、悪徳警官シャンカル(アチュール)らの怒りを買い・・・。
Revie-U
冒頭、緊迫した劇伴、ムンバイーの街中を走りながら逃げる男を追うウダイ。男と乱闘した末、抜いた拳銃が水鉄砲というツイスト。実はウダイとモーハンは親友同士で、これから受ける警察学校の入学試験のためにトレーニングをしていた、というわけだ(途中、ふたりを除け切れずにバイクが派手に転倒したり、通行人が突き飛ばされたりしているのだが)。
その試験会場。面接官として現れるのが、ムケーシュ・リシー扮するインスペクター、R・D・シャルマー。ムケーシュの登場からして先が伺えるが(犬連れだけに「Aasiq(愛人)」を連想!!!)、果たして、シャルマーはミドル・クラスのウダイらは列外へ並べさせ、大臣の推薦を傘にする「優等生」を集める。一見、「長い物には巻かれろ」式教官かに思わせつつ、彼らの書類に火をつける! この見え見えのチャームがムケーシュらしくてよい。そして、警官は社会正義を遂行する者という「大義」がここで示されるのだ。
もっとも、警察学校へ入学出来たウダイは、妹の婚資借り入れを拒んだ高利貸しの家へモーハンと共に押しかけ痛めつけてしまう。庶民受けはするが、これでは「正義」たるべき警察学校の生徒としてはいかがなものか。
さて、ウダイは街中で見初めた美しい女性と再会するのだが、これが妹の見合いの席に兄と現れたカーヴェリー。ヒロインを演ずるは、ミス・アジアパシフィック2000にして、「Tumko
Na Bhool Paayenge」(2002)のディヤー・ミルザー。
ふたりは家族公認で付き合い始める。夜道を散歩中、ウダイが離れた隙に、酔った男が現れ、カーヴェリーの目の前でなんと「立ちション」を! この振る舞いにウダイが彼を殴りつけ・・・。
と、これはマノージ・バージパイ主演「Ghaath(殺人)」(2000)の焼き直しではないか! しかも先の見合いのエピソードもそっくりで、「Ghaath」では仲間の見合いの席に女性側の友人としてタッブー扮するヒロインが同席し、恥じらう見合いのふたりをよそに、マノージとタッブーが話し込んでいたっけ。本作でも家人が気を利かせて見合いのふたりだけを部屋に残そうと席を立つのだが、カーヴェリーとウダイが居残るなど、これまたそっくり(「Ghaath」のヒロイン名は、カヴィタだし)。
ただし、ディヤーの役どころは敏腕女弁護士などでなく、料理番組のアシスタント! 実録テイスト(?)な暴力映画にしては、華を感じさせるヒロインなのだが・・・。特に芝居が上手いわけではないから、やはりディヤーはロマンスやコメディ映画向きか。
主演のヴィヴェーク・オベローイもタフガイぶりから一転、ブラウン管に映るの彼女に見蕩れるとろけ具合は、共演作の多いアジェイ・デーヴガンの影響か?
さて、ウダイが叩きのめしたこの男、「Ghaath」の例を見るまでもなく、悪徳警官「エンカウンター」シャンカル。実は「エンカウンター」という徒名も「Ghaath」絡み。悪徳警官の横暴を咎めに出向いたオーム・プリーが「POLICE」のスペルに合わせて警官のモットーを訓示するに及び、悪徳警官がそれに言い返し、POLICEのEの項目でEncounterを持ち出し、マノージに当てつけるのだ。
本作でも、容疑者をロシアンルーレットで脅しながら、「エンカウンター」シャンカルがそっくりそのまま口上するシーンさえある。
シャンカル役は、「Chandni Bar(チャンディニー・バー)」(2001)のアチュール・クルカルニー。演技派ではあるものの、ムケーシュ・ティワリのむさ苦しい不快感には遠く及ばないのが難点。しかも、主人公に散々殴られ、二度も顔を縫うシーンあり(ご丁寧に特殊メイクによる。この手術場面での医者との会話は、ジョニー・トゥ監督作「暗戦 デッドエンド」よろしく笑うべきシーンなのかは判然としない)。
ところで、翻案された「Ghaath」は、2000年の30位とコケた作品。わざわざベースにするほどの出来ではない。ほとんど忘れ去られた作品だけにコピーしてもバレにくいということか? それにしては少々、入り組んだ関係が見え隠れするところが、また腑に落ちないのである。
マノージ主演の警官物というと力作「Shool(槍)」(1999)があるわけで、しかもそれを監督したのが本作のE・ニワスであるのだから、なおさら「Ghaath」をリメイクする意義があったのか。しかも、「Ghaath」の監督アカーシュディープの妻であるシーバが本作にもキャスティングされているのだ。夫のパクリ映画に出演するとは、どのような趣向なのだろうか?(それも火傷痕メイクで)
もっとも本作はそれなりにアレンジされていて、主人公に目をかける教官シャルマーに、シャンカルがその妻を焼き殺そうとした過去が用意されている。これも邪推すると、「Ghaath」でオーム・プリーの妻を敵役のイルファン・カーンが寝取ったためオームが射殺してしまったエピソードを、アチュールのインパクトを補うために膨らませたものと読める。
その他のサポーティングは、シャルマーと絡み、後に彼に殺される政治家デーシュモーク役に定番ゴーヴィンド・ナームデーオ。
ウダイの父が「Tere Naam(君の名は)」(2003)のブーミカ・チャーウラーの父親にしてヒンドゥー司祭役、サウラード・ドゥベイ。若作りにと息子のシャツを拝借するものの、ポケットに煙草が。ウダイが隠れて吸っているわけながら、近年のボリウッド映画らしく、若者に寛大(迎合?)な父親像になっている。
その妻サラソヴァティーに「Kya Yehi Pyaar
Hai(これって恋?!)」(2002)のニーナ・クルカルニー。薄幸な母親役が定番となって久しいが、今回もどん底気分になるものの、さほどではないのが救い。
ウダイの取り巻きに「Maa Tujhe Salam(母なる女神よ、汝に礼拝を)」(2002)の願掛け坊主頭役ヴィヴェーク・シャークィー、その親友パプーにチャンドラ・シェーカル・ガウタム。バス停で立ち話している女の子の両乳に見蕩れる薄ら禿げが可笑し過ぎる。
デーシュモークに対する善良な政治家役に「Tere Naam」のアナン・デーサーイー。それを白昼堂々、市場で殺害するのが、「Lagaan」ラガーン(2001)の裏切り者アキレンドラ・ミシュラ。
ウダイに色目を使う近所のセクシー娘チランは、ヤーナ・グプタ。顔はほとんど「Mumbai
Xpress(ムンバイー・エクスプレス)」(2005)のラーキー・スワント。「Ghaath
」におけるラヴィーナ・タンダンを迎えた酒場ダンス・ナンバーに対抗して、本作でも「babuji
zara」を用意。もっともヤーナは、やたらと露出度が高いだけで、ダンスはまったく踊れず。古典舞踊を習得したヘーマ・マーリニーやシルパー・シェッティー、あるいは天性を感じさせるアイシュワリヤー・ラーイやラーニー・ムカルジーと比べるのも酷ではあるが、踊れないダンサー役ほど見ていて興趣を殺ぐものはない。その上、プレイバックのソーヌー・カカールの割れたカナキリ声と相まって、一層印象悪し。
サンディープ・チョウターの音楽は、ギター・チューンの劇伴を含め良好。炎やバイク、シルエットを多用したタイトル・ナンバー「dum」がクール! ヴィヴェークのダンスは、まずまず。
ときめきナンバー「jeena(jeena o tere liye)」もよい。ボリウッドのお約束である、恋の予感っとして雨の中。ふたりの心が結びついたであろう2フレーズ目からは、丘陵地の借景ロケ(ただし国内)。ディヤーのダンスは、ちょっと踊れるという程度で、この点が伸び悩みの原因であろうか。
ニワスの演出力は買うものの、イタダキ物のストーリーなのが足を引っ張る。釈迦力になってウダイを探しまくるシャンカル本人をバイクに乗せて検問をやり過ごすエピソードなど出来もよいだけに複雑な心境だ。
ヴィヴェークのタフガイぶりが展開されるクライマックスは、アチュールの不敵さ不足からしてやや蛇足気味。
考察すれば考察するほど、インド人のオリジナルとコピーに対する感覚が喉元に引っ掛かってやまない。やっぱり、インド映画は所詮マサーラーだ、と素直に愉しむべき?!
そうそう、「Ghaath」から最大の変更点は、主人公が警察学校を落第させられたところを及第にしたところか。
<TIRAKITA>でDVDを購入する
|