ひんでぃーこれくしょん<D>
オススメ度 =陳腐 ★★=退屈 ★★★=平均点 ★★★★=面白い! ★★★★★=お気に入り!!
   
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Dillagi(冗談)/1999 02.02.12 ★★★★
ディラギ
製作・監督:サニー・デーオル/脚本:スタヌー・グプタ/台詞:サンジャイ・マソーム/撮影:マンモーハン・シン、ジーヴァ、サミール・アールヤー/美術:ニティン・デーサーイー/アクション:ティヌー・ヴェルマ/音楽:ジャティン-ラリト、シャンカル-エヘサーン-ローイ、スクヴィンダール・シン、アナン-ミリン/振付:チンニー・プラカーシュ、レカー・プラカーシュ、アフムド・カーン/背景音楽:ヴィジュー・シャー
出演:サニー・デーオル、ボビー・デーオル、ウルミラ・マートーンドカル、リーマ・ラグー、クルブーシャン・カールバンダー、ハリーシュ・パテール、ゾーフラー・サイガル
特別出演:プリティー・ズィンター
公開日:11月19日(年間トップ10ヒット!)


STORY

パンジャビー州の農村からボンベイに出てダーバーで一旗揚げた一家の兄ランヴィール(サニー)は、念願のインターナショナル・ホテル開業に奔走する中、町で見かけた美しい女性に一目惚れしてしまう。しかし、それは遊び人の弟ロッキーことラージヴィル(ボビー)がカレッジでつきあっていたシャリニー(ウルミラ)だった・・・。


Revie-U
人間機関車サニー・デーオル監督作にして、実弟ボビーデーオルとスクリーンでも兄弟を演じる本作、製作はもちろん彼らの父親にして往年のボリウッド・スター、ダルメーンドル
もっとも、ストーリーボードはビリー・ワイルダーの名作「麗しのサブリナ」(1954=米)。サニー自身が「Pyar Koi Khel Nahin」(1999)でも同様のプロットに出演している点がマイナスとも言えよう。
しかし、それでもなお、本作はなかなかに佳い魅力にあふれている。

オープニング・ソング中、一家がパンジャーブ州からボンベイへ出て来て、母親キランの名をつけたダーバー(パンジャービー料理の大衆食堂)を始める。この時、母親が癌で倒れ、いまわの際に兄のランヴィールは幼い弟のラージヴィルを立派に育てることを約束する。やがて、「キラン食堂」は「キラン・インターナショナル・ホテル」へ大成長。これもひとえにランヴィールが父ヴィル(ターラー・シン)と共に働き通したからであった。
では、ラージヴィルはどうしていたかと言うと、兄たちのお陰で私立の学校へ通い、伸び伸びと、何不自由なく育ったのだった(それは過保護と言ってよいかもしれない)。
草原を学友とマウンテンバイクで走る少年期のラージヴィルから仲間とバイクで競争する有閑大学生の現代へとワンカットの空撮で一気に見せてしまうイメージに、まずサニーの監督としての手腕に目を見張らされる。
と同時に、ロッキーことラージヴィルのキャラクターも、この1エピソードが余すことなく伝えている。目の前に崖が迫っても勝ち気な彼は寸前までブレーキをかけようとしない。「高価な」バイクを崖から落とし、自身も九死に一生を得たにも関わらず、何事もなかったかのようにタバコに火を付けるクールさ。物事に頓着せず、負けず嫌い。さらにプレイボーイという面も加わる。

お次は、クラシック・レンジローバーに乗る兄ランヴィールの登場シーン。インターナショナル・ホテルのオープン直前、不良品のTVを大量回収に来た運送スタッフを装った窃盗グループを例によって素手で退治してしまう。しかし、人間機関車サニーの大立ち回りも本作ではこのくらい。あとは、いつになくロマンティックなサニーのオン・パレードとなる。
亡き母の名を冠したインターナショナル・ホテルは、通常なら家族の念願悲願だったはず(全室の照明と屋上に設置されたキラン・インターナショナルのネオンが一斉に点灯するシーンは壮観!)。ところが、オープン後はホテルの話はまったく触れられず、ランヴィールもパンジャーブ州にあるファームハウスへ戻って大型コンバインを運転してたりする。
当初「London」というタイトルでカリシュマ・カプールをヒロインにアナウンスされていたので、途中でシナリオが変更されたためだろうか? まあ、インド人として単に登場人物のバックボーンを示したかっただけだったのかもしれないが、ホテルの秘書やスタッフなどもそれなりに個性が描かれていただけに開業したばかりのホテルを切り盛りする話も見てみたかったが・・・。

雨の夕方。赤信号で停車したランヴィールが雨粒に手を伸ばす。と、その先に友達と話しながら歩く美女へフォーカス移動。雨は恵みの象徴、そして恋の予感。父親から「そろそろ身を固めねばな」と言われた矢先、頭を過るのがこの雨の中を歩く女。その彼女とは知人の結婚式で再び見かけるのだが、もうその頃には彼女シャリニーはカレッジでロッキーと出会っていてデートをしている。
だが、プレイボーイのロッキーは本当の恋心地を知らない。そこで、「恋に落ちた」と言う兄に尋ねてみる。この恋の気分を表すのが最高。問われたランヴィールは、「これが恋だ」と言ってプールに落ちるのだ。
Darr(恐怖)」(1993)で女子大生ジュヒー・チャーウラーと婚約してるサニー、Farz(義務)(2001)でプリティー・ズィンターにベタ惚れされて頭を打った拍子に愛を叫ぶサニー、Yeh Raasta Hain Pyaar Ke(愛の道標)(2001)でマードゥリー・ディクシトに袖にされる婚約者のサニー、と、そのどれもがロマンティックな役柄に無理を覚えたものだが、Gadar(暴動)(2001)ではアミーシャ・パテールに巻いてもらったターバンをもったいなくて外してしまう純情な一面が見え隠れしたために、それがエモーショナルな爆発に結びついていた。
本作では、そんなサニーが実に愛らしく見えてしまうから不思議だ(ただし、かなりのサニー・ファンになっていないと、見苦しいオヤヂにしか見えないと思う)。

さて、カレッジで出会ったロッキーにホの字のシャリニー。扮するは、ウルミラ・マートーンドカル。純情なお嬢さんだけに、プレイボーイの彼と本当の愛で結ばれていると思い込んでしまう。ランヴィールから縁談が持ち込まれた見合いの席でも、「今、私は恋をしているの。だから、結婚はできません」と彼女は断ってしまう。
しかし、当のロッキーは、兄から白いベンツを贈られたその足でディスコに繰り出し、遊びまくるような奴だ。シャリニーから「結婚」の話を持ち出されても、困惑のあげく激怒するのがオチ。
このへんの思い込みの強いキャラクターを演じるのがウルミラだけにちょっとサイコなものを感じてしまうが、Khoobsurat(見目美しき)(1999)同様、愛らしく見える。

後半は、傷心のシャリニーがランヴィールに再会、彼の純粋な優しさに癒され、次第に心を開いてゆく。
この再会シーン、またまた知人の婚約パーティーでスティック・ダンスをするシーンで流れているのが、女性ポップ・シンガー、ファルグニー・パタークのヒット曲「maine payal hai chankai」。余談ながら、この人、メローな歌声とは裏腹にボーイッシュなお姉さんなので、CDジャケットだけ見て喰わず嫌いにならないように。
ここで音楽に触れておくと、メイン・コンポーザーはヒットメーカー、ジャティン-ラリトが筆頭にあがっているが、その他、Dil Chahta Hai(心が望んでる)(2001)のシャンカル-エヘサーン-ローイHindustan Ki Kasam(インドの誓い)(2000)のスクヴィンダール・シンChal Mere Bhai(愛しき兄弟)(2000)のアナン-ミリンら4名の競作。全体にミュージカル・シーンも多く、骨太なサウンドにポップなアレンジが心地よい。さらに、独り、ランヴィールがシャリニーを想う「han han yeh pyar」など、1980年代にヒットした洋楽ポップス「君の●に恋してる」のカバー(?!)だったりするのがなんとも言えずよい。このあたりは、サニーの趣味か?

そして、クライマックス。ドンファンであることに疲れ自棄酒をあおるロッキーである。シャリニーに男が出来たと知るや、拳銃を買い込みデートの現場を襲うのだ。ここで、初めて3人が顔を合わす(ただし、お目出度いランヴィールは、弟が彼女にフラれたことは知らない)。
兄弟でひとりの女性を愛してしまうというプロットはありがちで、サンジャイ・ダットサルマーン・カーン主演Chal Mere Bhai(愛しき兄弟)(2000)もそうであった。また、兄弟ではないが兄弟同様の友人が同じ女性を愛してしまう秀作に、やはりサンジャイ&サルマーン主演の「サージャン 愛しい人」Saajan(1991)がある。これらの関係では、事実を知ったどちらかが身を引こうとする話で、男女の恋愛より兄弟の愛(男同士の結びつき)の方が重い、というのがテーマになっている。そこでのポイントは、「兄弟のように見える」ふたりの俳優が兄弟を演じることで感動を呼ぶことだった。
本作では、互いに同じヒロインを愛しているとはクライマックスまで気付かず、それが発覚した時、激しく衝突する。もし、前者のように途中で意中の相手が発覚しどちらかが身を引いたとすれば、実の兄弟で演じているだけに押しつけがましく見えたことだろう。
この後、ちょっとした家族愛が示される。

ところで、タイトルの「Dillagi」とは、直訳だと「冗談」になってしまい、本作を観るまでは例によってサニーの浮きまくったスラップスティック・コメディなのかと思い込んでいたが、意外にもしっとりとした、クオリティの高い佳作であった。それだけに、「ディッラギ、ディッラギ、ディッラギ〜」とタイトル・ソングのジングルが流れる度に、「冗談、冗談、冗談」となるのではどこか違和感を感じてしまうことだろう。
サブタイトル(あるいはキャッチ・コピー)として「the fun never ends」とあるので、「楽しいこと」ぐらいのニュアンスでとらえていた方がよいかと思う。
もっとも、プリーティー・ズィンターがほとんど「冗談」のような形で特別出演しているので、そこで落としたかったのかもしれないが・・・。

サポーティングは、シャリニーの父母にクルブーシャン・カールバンダーリーマ・ラグー。ランヴィール&ラージヴィル兄弟の母方伯父役にハリーシュ・パテール。祖母役のゾーフラー・セーフガルは、結婚式ナンバー「sangeet」で踊りも披露、孫のためとあっては恋路の橋渡しまでする達者ぶり!

サニー・デーオルは、監督としてのセンスも上々(ちなみに製作費は1億5000万ルピー)。役者としても実にチャーミーであった。愚弟を快活に演じるボビーも時に憎悪剥き出しで好演している。
ここで思い起こすのは、パンジャーブ州の片田舎からボンベイに出て来て、ボリウッドの頂点に昇り詰めた彼らの父親ダルメーンドルのことだ。言わば、立身出世した往年のスター、ダルメーンドルの夢の引き継ぎ手として映画はデーオル兄弟に託されているわけだ。いっそのこと父親ヴィル・シン役もダルメーンドルが演じて、親子共演でもよかったのではないか。
そして、最後に
「パンジャビーは美しい」

 
 
 
 
 

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