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コラム

▶ ボリウッド・インタビュー(2)グルザール

90年代の伝説的列車上ミュージカル・ナンバル「chhaiyaa chhaiyaa」の作詞を手がけ、そして「スラムドッグ$ミリオネア」で米アカデミー賞&グラミー賞を受賞した詩人/映画監督グルザール氏のインタビューを完全再録!

2011.01.31 - UPDATE!

▶ それでも心はボリウッド! #01「Gauri」(1968)

ナマステ・ボリウッド連載コラム。文化と伝統、神話と風習が色濃く残るインド映画の味わいを堪能してください。

2011.01.24 - UPDATE!

▶ カタックを語る。#05 Salma(1985)

「Devdas」(2002)でマードゥリー・ディクシトに振付を施したインド人間国宝Pt.ビルジュ・マハラジ師に直接師事したインド宮廷舞踊家、佐藤雅子女史(みやびカタックダンスアカデミー主宰)による「ナマステ・ボリウッド」連載コラム。毎回、ボリウッド映画に登場する華麗な舞踊について月1でアップしてゆく、マニーシャー・コイララ篇

2011.01.17 - UPDATE!

▶ 国境にかけるスクリーン vol.9 – Mission Kashmir(2000)

独立闘争が激化しているカシミール。武装ゲリラは警官を治療した医者の家族を皆殺しにすると宣言。警察本部長イナヤット・ハーン(サンジャイ・ダット)の息子が2階から転落、奔走するも治療を行う医者はみつからず息子を失ってしまう。イナヤットは復讐のため、民家に潜伏していたゲリラ一味を襲撃し、皆殺しにする。唯一生き残った少年アルターフを息子の代わりに引き取るが、ある日、アルターフは自分の両親を殺した連中がイナヤット達であったことを知り、出奔。国境を越え、10年数後、復讐のゲリラとなって舞い戻る…。
印パに深く刻まれた愛憎は利用され、真の敵は見えない。
「アルターフ 復讐の名のもとに」Mission Kashmir/2000
昨年(2008年)11月末、世界的な不況(西洋型消費社会の躓き、とも言える)を嘲笑うかのように、ムンバイで同時多発テロが起きた。犯行にはパキスタン系過激派が背後に絡んでいるとも言われ、この10年、ボリウッド映画で使われた設定を地で行くようなテロ事件であった。
この「アルターフ」では、アフガニスタンなどでロシア兵を悩ませたパターン人の傭兵に出資し、「カシミール作戦」を仕掛けるのが、パキスタン軍とは無関係の(あるいは軍を手緩いと思う)、豊富な資金源を持つ聖戦組織となっている。
ゲリラの若き英雄アルターフを演じたリティク・ローシャンは、この年がデビュー。出演した3本の映画がメガヒットとなり、インド文化圏を熱狂の渦に巻き込み、ボリウッド・スターのトップに躍り出た。
その影響は意外な出来事を呼ぶ。ささいなことを理由にネパールで彼を糾弾するデモが起こるや、インドに反ネパール暴動が飛び火。国境が封鎖される事態にまで発展。この騒乱の陰にはISI(パキスタン情報部)が暗躍していた、とも報じられた。
なぜ、彼がスケープゴートに選ばれたのか? この年、リティクは「Fiza (フィザー)」(2000)という作品でも暴動に巻き込まれ、翻弄された人生の末、ゲリラに身を落とすムサルマーン(イスラーム教徒)青年を演じている。どちらの主人公もゲリラであることに悩み、終盤、「改心」してしまう。インド政府に対立を仕掛ける者からすれば、聖戦の反プロパガンダ映画とも受け取れたのだろう。
「アルターフ」では、作戦を指揮する傭兵が養父を憎むアルターフを捨て駒に使い、ヒンドゥー寺院とモスクを連続してミサイル攻撃し、インド国内でヒンドゥー/ムサルマーン衝突を起こそうとする。
映画が示唆する結末が妙に気掛かりだ。作戦の失敗を知ったスポンサー組織の幹部は部下を抹殺して作戦そのものを封印しようとするが、自分も消されてしまう。真の敵は、いつも見えない。
(ナマステ・ボリウッド発行人/すぎたカズト)
*カシミールは現地風、カシュミールは中央風のカタカナイズ。
初出「パーキスターン No.221 2009/1」(財) 日本・パキスタン協会

タグ: 2000, M, サンジャイ・ダット, リティク・ローシャン

2011.01.10 - UPDATE!

▶ インド映画はお祭りがいっぱい(5)ティージ祭

早稲田大学でボリウッド映画を題材にインド学を研究している高橋 明氏による「ナマステ・ボリウッド」連載コラム。毎回、映画に登場するインドのお祭りを月1でアップしてゆきます。今回のお題はサニー N アミーシャー主演「Gadar」(2001)より女性の祭りティージ篇。

2010.12.27 - UPDATE!

▶ ボリウッド・インタビュー (1)サントーシュ・シヴァン

ナマステ・ボリウッド創刊4周年を振り返って、これまで本誌で掲載したボリウッド映画人8名のインタビューを月1でアップしてゆきます。第1回は「ナヴァラサ」(2005:タミル)、「Tahaan」タハーン 少年とロバ(2008)のサントーシュ・シヴァン監督の登場です。

2010.12.20 - UPDATE!

▶ カタックを語る。#04 Bombay(1994)

「Devdas」(2002)でマードゥリー・ディクシトに振付を施したインド人間国宝Pt.ビルジュ・マハラジ師に直接師事したインド宮廷舞踊家、佐藤雅子女史(みやびカタックダンスアカデミー主宰)による「ナマステ・ボリウッド」連載コラム。毎回、ボリウッド映画に登場する華麗な舞踊について月1でアップしてゆく、マニーシャー・コイララ篇

2010.12.13 - UPDATE!

▶ 国境にかけるスクリーンvol.8 – Kaafila(2007)

ボリウッドにおいて、パーキスターンに友好的な作品が増えたが、数年前までは何かと敵役に据えた設定が目立ったものだ。印パ分離独立を扱い、インド映画最大のヒットとなった「Gadar(暴動)」(2001)などもそのひとつ。アムリトツァルの大虐殺から幕開け、新天地へ逃げ延びようとする家族からはぐれたヒロインを暴徒から守るため、スィクの主人公が行きがかり上、「妻」にする。が、何年も経って父がラーホールにいることが解り、訪ねるもインド帰国を阻まれる。業を煮やした主人公が越境し、理不尽な父親とパーキスターン軍を相手に戦うという物語。
昨日の敵は今日の友。印パ友好、それだけでは終わらない?
Kaafila(隊商)/2007
この主人公を演じたサニー・デーオール(往年のスター、ダルメンドラの長男)はこの時期、カシュミールを舞台に国境警備隊のヒーローを演じるなど、「インド愛国」を全面に打ち出した主演作でヒットを勝ち取った。
「Gadar」の監督と再び組んだ「The Hero」(2003)では、インド陸軍情報部のスーパーエージェント役で、敵役として<悪名高い>ISI(パーキスターン軍情報部)を翻弄する。
サニーの(演じる)愛国愛郷ぶりは、時にエスカレートし過ぎ、パンジャービーの素朴かつ滑稽な田舎警官がクリスチャンの国際テロリスト相手に米国で大暴れする「Jo Bole So Nihaal(讚え、祝福されよ)」(2005)など、スィク側からも抗議を受けたばかりか、デヘリーの劇場で爆破テロさえ起きたほど。
一転、彼の主演作で驚かされるのが「Kaafila(隊商)」(2007)だ。ヨーロッパに夢を託した出稼ぎ労働者たちが搾取に反発、追手を振り切って陸路でインドへと戻る、というストーリー。サニーは後半、いわば「逃がし屋」として登場する。アフガンを越え、パーキスターンへさしかかった時、一向は国境警備隊に捕まってしまう。が、ここでなんとサニーがパーキスターンの潜入警官だったことが明かされるのだ!
初の印パ同時公開という触れ込みの映画に、それまでインド愛国で売ったサニーを看板に据えるとは。ボリウッドの商魂たくましさには感服してしまうが、これもパーキスターン国内でのボリウッド浸透があってこそであろう。
もっとも開いた口が塞がらないのは、親パになった途端、最後の最後で裏切り者がバングラデーシュ人に設定されている点だろう(しかも「俺もパーキスターン人だ」と命乞いする)。この商売っ氣たっぷりのマイナー映画は、やはりインド人の観客からも支持されずに終わったのが救いであろう。
(ナマステ・ボリウッド発行人/すぎたカズト)
初出「パーキスターン No.220 2008/11」(財) 日本・パキスタン協会

タグ: 2004, K, サニー・デーオール

2010.12.06 - UPDATE!

▶ インド映画はお祭りがいっぱい(4)ヒンドゥー結婚儀礼#2

早稲田大学でボリウッド映画を題材にインド学を研究している高橋 明氏による「ナマステ・ボリウッド」連載コラム。毎回、映画に登場するインドのお祭りを月1でアップしてゆきます。今回のお題はシュリーデヴィー N リシ・カプール主演「Chandni」(1989)よりヒンドゥーの結婚儀礼・続篇。

2010.11.29 - UPDATE!

▶ カタックを語る。#03 「Dil To Pagal Hai」(1997)

「Devdas」(2002)でマードゥリー・ディクシトに振付を施したインド人間国宝Pt.ビルジュ・マハラジ師に直接師事したインド宮廷舞踊家、佐藤雅子女史(みやびカタックダンスアカデミー主宰)による「ナマステ・ボリウッド」連載コラム。毎回、ボリウッド映画に登場する華麗な舞踊について月1でアップしてゆく、「Dil To Pagal Hai」篇。

2010.11.15 - UPDATE!